Project/Area Number |
23K21755
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Project/Area Number (Other) |
21H03606 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63030:Chemical substance influence on environment-related
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
冨永 貴志 徳島文理大学, 神経科学研究所, 教授 (20344046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 利一 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (60356772)
高島 一郎 第一工科大学, 工学部, 教授 (90357351)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 膜電位計測 / VSD / 光計測 / BPA / 膜電位イメージング / 遅発毒性 / E/Iバランス / 海馬 / 神経回路 / 膜電位感受性色素 / 遅発神経毒性 / ビスフェノールA / 過興奮 / 前帯状皮質 / GEVI / 神経回路毒性 |
Outline of Research at the Start |
環境中の化学物質やその他の物理化学的要因は、特に発生発達期に加わることで遅発性の脳機能障害を引き起こす。急性の細胞毒性とは異なり、病的な状態につながる神経回路機構の多くは明らかでない。多くの神経精神疾患においても、原因遺伝子が同定されてもその神経回路機構は明確ではないことが多い。一方、神経回路の異常として、どちらの場合も回路の過剰興奮や過剰抑制が見られる。その結果として、作業記憶障害などの脳機能障害が引き起こされる。本研究では、この回路の興奮(E)・抑制(I)を定量的に検出する手法として、これまで研究してきた膜電位イメージングを採用し、新たな解析法として確立することを企画している。
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Outline of Annual Research Achievements |
環境中の化学物質による遅発性の脳機能障害の早期の網羅的検出方法の確立を目標としている。 検出法として膜電位イメージング法を用い、神経回路の興奮(E)・抑制(I)への過剰な傾き(E/I 不均衡, E/I imbalance)を定量する手法を確立しようとしている。試験化学物質としてビスフェノール A(BPA)、 BPA 代替化合物、BPA 関連化合物を用いた。この研究はほぼ終了し、投稿準備中である。 この研究を進めている間に問題となったのが、海馬回路の主要な3シナプスをイメージングする際に、刺激電極を移動し、さらには視野を調整して計測するために時間がかかることであった。現在、2台の全く同様に組み立てたイメージングリグを並列して動かすことで1匹のマウスから得られるデータを増やしているが、得られるデータに限りがあった。これを解決するために、光学系を微調整しマウス海馬の全体がちょうど1視野に収まる様に改造するとともに、マイクロマニピュレーターを増設し、さらには刺激回路をマイクロマニピュレーターで切り替えられる装置を作成した。これらのことにより、ほぼ、全自動で1スライスからのデータを取得することができる様になり、実験の精度が格段に上がった。これらのデータは他の病態モデルマウス(脳梗塞モデル)や老齢マウスへの適用で期待通りの効果を上げている。これらのマウスでも、本研究で中心的な課題としている過剰興奮が病態の中心的な役割を果たしていることを明らかにしつつある。BPA類の影響に関しては、現在、胎生期から離乳までの発生発達期の投与の遅発影響を定量しようとしている。 原著論文は6件で、内1件はバルプロ酸暴露動物の検証、2件は毒性分野の論文である。学会発表は16件で内2件は米国ウッズホール海洋生物研究所(MBL)で開催された光計測に関する比較的クローズドなシンポジウムでの発表である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は新規感染症の影響もあり、英国の共同研究者との共同研究は期待したほど順調に進まなまかった。さらに、英国内での研究環境変化もあり、当初予定した訪問などを通した緊密な共同研究による遺伝子組み込み型電位インジケータ(GEVI)の導入が図れなかった。本年度は、米国で開催された膜電位イメージングの国際会議に招待され、この分野での多くの研究者と交流を図ることができた。ここでのやりとりなどをもとにGEVIに関しては別の戦略の方が良さそうであることがわかってきた。その他の部分に関しては概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、この検査法を海馬だけなく他の脳領域に広げること、興奮・抑制バランスの破綻のメカニズムを調べるために興奮・抑制の同時イメージングを行うことを次の目標にしている。 他の脳領域として前頭野に着目しとくに前頭性のてんかんの焦点となる前帯状皮質を中心としたイメージングを行い機能マップを作りつつある。これをさらに広げていくための光学系の開発を行っており、今年度はこれに注力する。すでに多くの解析を終え投稿論文を作成している。 興奮・抑制の同時イメージングを行う上で技術的要件はまだ高いが、GEVIの発現とその最も容易な検証となるin vivo標本でのイメージング法の開発を進めている。 幼若動物、老年動物などの生理的変化に伴う回路応答について基礎的なデータを収集して毒性影響の評価に繋げられる様にする。
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