Project/Area Number |
23K21794
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Project/Area Number (Other) |
21H03689 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂本 龍太 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (10510597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Dendup Ngawang 早稲田大学, 政治経済学術院, 講師(任期付) (00844549)
安藤 和雄 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携教授 (20283658)
坂本 陽子 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 特任講師(常勤) (30444053)
赤松 芳郎 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 特定助教 (80826199)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | ブータン / 高齢者 / 地域医療 / 地域文化保全 / 生活の質 / 健康 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本、ブータン両国の関係者が互いに現場を行き交い、課題を共有する双方向型の研究である。高齢者の健康を守るという目的を共有しながら、医学、経済学、農学、文化生態学の専門家がチームを組み、高齢者の健康評価、伝統医療の調査、村の保健を基本的に無報酬で担うVillage Health Worker (VHW)の潜在力や持続可能性の分析、紹介医療システムの検証、過疎・離農の現状分析、それらの高齢者の健康への影響分析等に、VHWへのバイタルチェックのトレーニングや高齢者を源とする文化継承活動などのアクション・リサーチを交えて、地域社会と協働で高齢者の健康を守る仕組みをつくる創造型地域研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年11月30日及び2024年1月9日にブータンにおいて総選挙が行われた。その結果、医師であるロティ・ツェリン氏率いる与党Druk Nyamrup Tshogpaが第一ラウンドで四位となり敗れ、政権交代が起こった。結果として、ツェリン・トブゲイ氏が率いるPeople's Democratic Partyが政権に返り咲いた。選挙後も現時点で大きな混乱なく、保健省事務次官ペンバ・ワンチュク氏、ブータン王立大学総長二ドゥップ・ドルジ氏、ブータン王立大学シェラブツェ校学長ツェリン・ワンディ氏、タシガン県知事ウゲン・ドルジ氏をはじめとして、キーパーソンと信頼関係が構築できており、順調にブータンでの活動及びブータンから日本への招聘活動を行うことができている。タシガン県のVillage Health Workerへの血圧計及び体温計の配備も予定通り進み、タシガン県保健局と共にその使用状況に関するモニタリングを行っているところである。生活習慣病に伴う心血管リスクに対応する為の仕組みづくりが急務であるが、首都ティンプーにあるブータン最後の砦となるジグメ・ドルジ・ワンチュク国立病院から専門家を大阪大学附属病院循環器内科に招聘を行い、今後の持続可能な診療指針を模索している。タシガン県における文化保全についても県文化局長と強い連携ができており、民族資料展示に向けた歩みが進行中である。近年急速に進行中の農村から都市への移住、ブータン国内から海外、特にオーストラリア、への移住の実態把握も進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Village Health Workerへのエンパワーメント、ブータンから日本への招聘による先進医療のサポート、文化保全のための資料収集などが順調に行うことができている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、ブータンではジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク第五代国王の布告に基づき、行政改革と教育改革の真っただ中にあり、2023年11月30日及び2024年1月9日に総選挙が実施された。その結果、医師である総理大臣ロティ・ツェリン氏が率いた政権は後退することとなった。それらは、本研究の目的であるブータンで健康を守る仕組みづくりをする上で関連があるため、今後の状況を注視していきたい。保健省、ブータン王立大学、タシガン県、病院などと交流を密にしながら、課題を共有していく。タシガン県の農村の保健担当係ともいえるVillage Health Worker(VHW)に血圧計や体温計など基本的な健康管理に必須な器具を配備し、彼らの課題や活動状況を聴取しながら、これらの器具を配備することの負の側面も含めて考慮し、保健省、地域と協働で活動を行っている。時期を見極めながらブータンからの招聘も行い、日本の超高齢社会、過疎の現状を共有し、ブータンでの仕組みづくりに生かす可能性を模索したい。
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