伝統的な民家・集落に学ぶ暑熱環境適応策としての屋外・半屋外空間デザイン手法の構築
Project/Area Number |
23K21836
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Project/Area Number (Other) |
21H03756 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
橋本 剛 筑波大学, 芸術系, 教授 (70400661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 慎一 大同大学, 工学部, 教授 (00340175)
石井 仁 名城大学, 理工学部, 教授 (70321479)
小林 久高 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (80575275)
栗原 広佑 東北工業大学, ライフデザイン学部, 講師 (60883874)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 環境デザイン / 伝統的な民家・集落 / 屋外・半屋外空間 / 暑熱環境 / 紫外線 / 熱環境 / 紫外線環境 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、伝統的な民家・集落に形成されてきた屋外・半屋外空間の熱環境デザイン手法について考究し、持続可能な社会や循環型社会の形成、さらにはポスト・コロナウイルス社会の構築に資する暑熱環境適応策としての屋外・半屋外空間デザイン手法を構築することである。 地域特性や民家・集落特性の異なる5地域(茨城県南地域、四国中央地域、四国南東地域、長崎県対馬地域、鹿児島県奄美地域)を調査対象地域とする予定である。各調査対象地域において、熱環境デザイン手法に関する実測調査等を行い、「形成・維持・発展過程」「熱環境の快適性」「紫外線環境の安全性」「地域ブランディング要素としての価値」について明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、気候風土をはじめとした地域特性を考慮した上で、5地域を研究対象地域として選定している。2022年度は、当初の年次計画に従い、茨城県南地域および鹿児島県奄美地域において第2次本調査を、四国南東地域において第1次本調査を、長崎県対馬地域において概観調査を実施した。 茨城県南地域では、石岡市八郷地区において茅葺民家(金属張り茅葺屋根の民家を含む)をはじめとした伝統的な民家等に関する現地調査を行った。新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑み、当初に実施を予定していた住民へのヒアリング調査は自粛した。 鹿児島県奄美地域では、移築・保存されている大きさの異なる高倉(4脚高倉および8脚高倉)を調査対象として、熱環境および紫外線環境の実測調査を行った。その結果、4脚高倉、8脚高倉ともに、高倉の建物が日射を遮蔽することによる暑熱環境を緩和する効果が、高倉の床下空間において現れることが明らかになった。4脚高倉と8脚高倉の床下空間のWBGTを比較した結果、明確な差は認められなかった。 四国南東地域では、第1次本調査を行い、徳島県南部における「ミセ造り」の現存状況を把握した。その結果、調査対象地域において119軒のミセ造りが確認でき、1990年前後の調査結果と比較した現存率は34%であることが明らかになった。「ミセ造り」と同様のファサード形式である「蔀張」を有する農村舞台の現地調査を行った。また、徳島県海陽町鞆浦において熱環境および紫外線環境の実測調査を行った。新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑み、当初に実施を予定していた徳島県牟岐町出羽島における調査の一部を自粛した。 長崎県対馬地域では、概観調査を行い、調査対象地域の選定を行った。予備調査として、熱環境の実測調査を行った。また、半屋外空間の形成に着目したコヤの現況調査を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の年次計画通り、調査対象とする5地区の内、茨城県南地域および鹿児島県奄美地域において第2次本調査を、四国南東地域において第1次本調査を、長崎県対馬地域において概観調査を実施することができた。 鹿児島県奄美地域における研究成果の一部については第61回日本生気象学会大会において、四国南東地域における研究成果の一部については第46回人間―生活環境系シンポジウムにおいて発表した。 新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑み、茨城県南地域および四国南東地域において当初は今年度に実施する予定だった調査内容の一部を自粛した。一方で、四国南東地域および長崎県対馬地域において当初は次年度以降に実施する予定だった調査内容の一部を先行的に実施することで、計画全体としての進捗状況を調整することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度においては、当初の年次計画に従い、各地域における第3次本調査、第2次本調査、第1次本調査および概観調査を実施する予定である。具体的には、茨城県南地域および鹿児島県奄美地域において第3次本調査を実施する予定である。四国南東地域において第2次本調査を実施する予定である。長崎県対馬地域において第1次本調査を実施する予定である。四国中央地域において概観調査を実施する予定である。 また、これまでの調査により得られた研究成果について順次取りまとめ、査読付き論文として投稿するとともに、学会等で発表する予定である。 なお、自然災害や天候不順等の不測の事態が発生した場合や、新型コロナウイルスの感染状況が悪化した場合には、柔軟に計画を修正・変更するとともに、必要に応じて調査対象地域を適宜追加する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)