Project/Area Number |
23K21854
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Project/Area Number (Other) |
21H03815 (2021-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2021-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤枝 俊宣 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (70538735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 達郎 東洋大学, 生命科学部, 教授 (20588347)
高橋 将記 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (30711189)
田原 優 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (80707399)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | エラストマー / 導電性インク / 生体計測 / 機械学習 / デジタルトランスフォーメーション / 薄膜状デバイス / フェニルボロン酸 / ハイドロゲル / 血糖値 / ネットワークアナライザ / 共振周波数 / 近距離無線通信 / グルコース / インクジェット印刷 / 櫛型キャパシタ / インピーダンス / 高分子ナノ薄膜 / 無線通信 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、生体組織に調和する無線通信式バイオセンサを開発し、周波数解析ならびに機械学習との融合を通じて、健康情報のデジタルトランスフォーメーション(DX)に挑戦する。具体的には、インクジェット印刷にて高分子薄膜の表面にキャパシタを描画し、超分子ハイドロゲルを担持した血糖値センサを作製する。このセンサを通じて得られるグルコース濃度変化と電気化学的因子の相関性を統計的機械学習により解析することで、測定検体の種類や濃度を識別する。最終的には、グルコース濃度変化と各種生体信号の関係性から、デバイス装着者の健康状態を統合的に識別可能にし、健康情報のDX化を実証するための基盤技術を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、異種次元の材料と造形技術の融合を進めることで、電池不要で作動可能な無線通信式の生体貼付型バイオセンサの開発を目的とし、機械学習による周波数解析を通じて健康情報のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を目指す。令和4年度の成果は以下のとおりである。 グルコース添加時のフェニルボロン酸ハイドロゲル内部での静電容量の変化を評価するために、ネットワークアナライザを用いて、高血糖時のグルコース濃度条件下(216 mg/dL)における静電容量の変化率を測定した。その結果、グルコース添加後10分間で静電容量は約9%の変化を示した。続いて、本デバイスを用いた高血糖状態の即時的な検出とパッシブ型無線通信への応用可能性を検証するために、異なるグルコース濃度に対する共振周波数の応答をネットワークアナライザを用いて測定した。この時、近距離無線通信(NFC)用の読み取り機への情報伝送を想定し、初期の共振周波数をNFCの規格帯域である13.56 MHz周辺に設定した。PBS溶液中のグルコース濃度を0 mg/dLから高血糖状態における216 mg/dLへと変化させたところ、共振周波数が5分間で約-3%の変化を示した。また、グルコース濃度が高血糖時の濃度帯域に向かって上昇していくにつれて、共振周波数の変化率も大きくなることが明らかとなった。両者の関係を示す標準曲線が得られたことから、本デバイスが高血糖時のグルコース濃度を共振周波数の変化率に基づいて検出・定量可能であることが示唆された。さらに、高血糖状態のマウスから採取した血清を添加した際には、共振周波数が5分間で約-60%の変化を示した一方で、通常血糖状態・低血糖状態の血清に対してはほとんど応答しなかった。これらの結果より、本デバイスが高血糖状態を5分以内に検出するとともに、パッシブ型無線通信による信号伝送が可能であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
R4年度では、前年度までに開発した電気化学センサ素子を用いて、共振周波数の変化率に基づくグルコースの検出システムを構築した。また、同システムを応用して、NFC用アンテナに接続することで、ワイヤレスによるバイオマーカの検出にも成功している。計画そのものは当初の予想を超える進度であり、健康情報のDX化を実現する本研究課題の達成に向けて重要な研究成果を生むことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き共同研究者と連携して研究を進めていく。本研究で開発したセンシング機構は汎用性に優れるため、他バイオマーカ検出への用途拡大を図る。また、生体貼付型デバイスを通じて得られたデータの情報解析手法についても検討を進める。
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