Project/Area Number |
23K21879
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Project/Area Number (Other) |
22H00607 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01030:Religious studies-related
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
高尾 賢一郎 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (20785480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 絵美 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (10633050)
小柳 敦史 北海学園大学, 人文学部, 准教授 (60635308)
丸山 空大 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (90807827)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | 規範 / 公共圏 / ジェンダー / ナショナリズム / 葬送 / 世俗化論 / 宗教と近代 / 土葬と火葬 / 観光 / 政教分離 / 共生 / 教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、現代社会における規範の分析を通して世俗化論の発展を目指すものである。宗教の影響力の低下という世俗化論のテーゼは、宗教概念の変遷の考察や私的領域での影響力の見直し等を経て、今や必ずしも有効ではなく、また世俗化自体が規範性を帯びていることが明らかになった。本研究は、世俗化論が前提とする規範理解の修正・拡張を見据え、世俗化論が分解した公と私の領域を架橋する包括的な規範体系を示すものとして「風紀」という概念を提唱する。そして、公私双方の領域にまたがる規範体系を前提とする、ユダヤ教・キリスト教・イスラームの伝統が根づいた一神教社会を事例に世俗化論の見直しに取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、ハイフレックス形式5回、オンライン形式2回による、計7回の研究会に加え、青森県・北海道・静岡県での共同調査を実施した。 研究会では、2022年度に引き続き世俗化論の最新の動向についての分析を、チャールズ・テイラー、ハンス・ヨアス、タラル・アサドなどの理論を中心としつつ進めた。またロシア、イスラエル、サウジアラビアの事例についての報告を、研究代表者・研究分担者・研究協力者、並びにゲスト講師を招きつつ実施した。また、内1回は諸岡了介著『世俗化論の生成』(ミネルヴァ書房、2023年)の著者を招いての合評会であり、研究代表者と研究分担者がそれぞれ報告を行った。 現地調査に関しては、研究協力者が調査に携わってきた青森県新郷村での「キリスト祭」に参加し、観察を中心とした調査を実施した。この他、北海道余市と静岡市にあるムスリム墓地を、同様に研究協力者のアレンジを通じて訪問した。この際、それぞれの墓地の管理・埋葬を担当している関係者にインタビューを行い、日本のムスリム墓地及び土葬の現状について聴取した。ムスリム墓地の状況については、2024年度以降も引き続き調査を行うこととなった。 この他、2025年度以降の成果論集の出版に向けて、研究代表者と研究分担者が編者となって、国内の出版社に企画を提出するための体制を整えた。一社とはすでにスケジュールなどについて協議し、2024年度以降、さらに詳細を詰めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、研究課題の中心テーマの一つである世俗化論の最新の動向を多角的に把握しつつ、これを通してコアメンバーの問題意識をすり合わせることができた。これによって各自が2024年度以降、より具体的な取り組みにできる準備が整った。この他、成果論集の出版についてもスケジュール等が徐々に固まってきた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題の理論的基礎にあたる世俗化論の整理を経て、2024年度はコアメンバーを中心として各自が事例を含めた研究報告を実施する他、並行して国内外の学会で成果公表を進める。これらは2025年度の最終的な成果論集の下地となるものである。
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