動態としての日本庭園の総合的デジタルアーカイヴとその持続的構築システムの研究開発
Project/Area Number |
23K21898
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Project/Area Number (Other) |
22H00626 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
原 瑠璃彦 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (20839534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 和俊 京都工芸繊維大学, 未来デザイン・工学機構, 准教授 (40545076)
高原 文江 公益財団法人山口市文化振興財団, 山口情報芸術センター, YCAM InterLab課職員 (40793659)
BARNA GERGELYPETER 京都工芸繊維大学, 未来デザイン・工学機構, 特任研究員 (50898773)
城 一裕 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (80558122)
MARES Emmanuel 京都産業大学, 文化学部, 准教授 (90791129)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 日本庭園 / 3Dデータ / ウェブサイト / 生態系 / メディア・アート / アーカイヴ / 3D / サウンドスケープ / 映像 / バイオテクノロジー / 生物 / メディアアート / ウェブ |
Outline of Research at the Start |
本研究は、刻一刻と変化し続ける日本庭園について、3Dスキャンや高解像度撮影、立体録音、DNA解析など現代のテクノロジーを駆使することで、様々な要素を包括する総合的アーカイヴを研究開発し、主にウェブサイト上での公開を行うものである。これまでに開発・公開した新しい日本庭園のアーカイヴ「Incomplete Niwa Archives 終らない庭のアーカイヴ」を継承しつつ、1-数万平方メートル規模の池泉回遊式庭園のアーカイヴ制作、2-持続的なアーカイヴ構築のシステム、3- 庭園管理・保存における職人的経験知のアーカイヴ化、4-スマートフォン版総合的アーカイヴの開発による身体性の導入を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究活動は主に①静岡・浮月楼庭園、京都・HOUSE of HOSOO(以下HoH)坪庭のアーカイヴ構築開始、②山口・常栄寺庭園の継続的アーカイヴ構築、③庭園のアーカイヴ・データのモノ化、④庭園アーカイヴ・プロジェクト研究会の開催、⑤日本庭園の時間変化に関する人文学的考察、に整理される。その概略を以下に記す。 ①静岡・浮月楼庭園、京都・HoH坪庭を対象としてアーカイヴ構築を始めた。庭園の時間変化、季節変化を踏まえるべく、浮月楼庭園は四季4回、HoH坪庭は12ヶ月12回の3Dスキャンを行った。浮月楼に関しては2022年冬・夏にスキャンしたものを軸としたアーカイヴを、本研究の前身(研究課題番号:19H01225)で開発したウェブサイト「Incomplete Niwa Archives 終らない庭のアーカイヴ」(以下「INA」)のシステムで公開するほか、浮月楼に常設展示を公開した。HoHに関しては「INA」のシステム以外の方法の研究開発を行った。 ②常栄寺庭園については定期的にデータを取得し、アーカイヴを継続的に構築し、データを蓄積することによって露わになる「INA」の課題を洗い出した。 ③本研究は庭園のアーカイヴをデータ上で総合することを活動の主軸に置くが、一方で、それらをモノに昇華させる手法の研究も進めた。具体的には、京都・無鄰菴庭園の3Dデータを模型として出力し、視覚障害者の方々の庭園体験に活用する試み、HoH坪庭のデータをもとにした「庭としての織物」の開発を進めた。 ④広く庭園がいかなる場であるか、また、それをアーカイヴするにあたってどのような手法があり得るかを検討するため、外部講師の研究発表を軸とした庭園アーカイヴ・プロジェクト研究会を3回行った。 ⑤西洋文化における〈廃墟〉を参照項とし、日本庭園における時間変化についての比較文化的研究、また、その理論構築を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
静岡・浮月楼庭園、京都・HOUSE of HOSOO坪庭のデータについては、年度内に処理が完了しておらず、未だ総合的アーカイヴとして整理し切れていないが、前者については四季4回、後者については12ヶ月12回の3Dスキャンを行うという前人未到のデータ取得を実現し、当初の計画よりも充実したデータ取得が実現できたことは、大きく本研究を発展させるものである。そのほか当初予定していた本年の活動目標は概ね実現できている。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の通り、当初の予定よりも膨大なデータが取得できた分、それらの処理・整理そして公開が追いついていないため、次年度において可能な限り早くその作業を完了させるとともに、今後、より膨大なデータを捌いてゆくノウハウの構築を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)