帝国の日の名残り:イコノテクスト・ジェンダーから眺める世紀末中国文学誌
Project/Area Number |
23K21915
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Project/Area Number (Other) |
22H00643 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02020:Chinese literature-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田村 容子 北海道大学, 文学研究院, 教授 (10434359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 雅哉 北海道大学, 文学研究院, 名誉教授 (40216908)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 中国文学 / イコノテクスト / ジェンダー / 明清文学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、イコノテクスト(画文一致)・ジェンダー(性別規範)・世紀末という視座を導入し、文字テクスト中心に編まれてきた中国文学史の流れを再検討する。主に、中国明代の万暦年間(1573-1620)に出版された白話小説と、清代末期から中華民国成立(1912)にかけての演劇、画報(絵入り新聞)などの視覚メディアを扱う。明末、清末という二つの世紀末には、図像を用いた印刷メディアの普及、非文字イメージと文字テクストの近接、ジェンダーの転倒と撹乱といった共通する現象を見出すことが可能である。こうした明清文化史の特徴について、それ以前、以後の時期との連続性や断絶を視野に入れて読み解く。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、イコノテクスト(画文一致)・ジェンダー(性別規範)・世紀末という視座を導入し、文字テクスト中心に編まれてきた中国文学史の流れを再検討する。主に、中国明代の万暦年間(1573-1620)に出版された白話小説と、清代末期から中華民国成立(1912)にかけての演劇、画報(絵入り新聞)などのメディアを扱う。 令和4(2022)年度は、①国内資料調査、②資料収集、③研究成果発表をおこなった。①として研究代表者がDiDi与那国交流館および日台交流演劇『鯨生~GEIO~』の調査をおこない、②としては、明末および清末の中国における印刷・上演メディアに関わる書籍・論文の収集をおこなった。 ③としては、研究代表者は、論文「「椿姫」を演じた男たち 中国演劇における「新派的」想像力の行方」を『新派映画の系譜学 : クロスメディアとしての〈新派〉』(森話社、2023)に発表した。また、北海道大学において、「斬られる女:京劇にみる女性、亡霊、そして現代中国」と題する口頭報告をおこなったほか、「革命現代芭蕾舞劇中的女性形象:重構的家庭和母親的缺位」と題する口頭報告を、香港中文大学で開催された国際学術シンポジウムでおこなった(ハイフレックス形式)。研究分担者は、『西遊記』(電子書籍「小学館世界J文学館」。小学館、2022)を出版したほか、「超私的・滬遊雑記」(『未名』第40・41合併号、2023)を発表した。 また、研究代表者と研究分担者は、「中国文学探検行」と題する講義を、令和4年度第1学期・第2学期にわたり、北海道大学文学部で開講した。同講義は、『西遊記』と神怪小説、京劇、異性装の文学、怪談、連環画、画報、風俗画と春画、男色文学といった本研究の成果を口頭報告する形式でおこない、受講生と討論をした。同講義の記録は、本研究期間内に講義録として整理し、雑誌あるいは書籍として刊行することをめざす。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4(2022)年度の目標であった明末および清末の中国における印刷・上演メディアの通史を編むことは、研究代表者・研究分担者それぞれの論考・翻訳によって、第一段階の成果を発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5(2023)年度は、国内における研究打ち合わせおよび前年度の成果共有のための研究会開催をおこなう。「中国文学探検行」講義録の作成・刊行準備を進めるとともに、通史作成のための第二段階の成果発表をめざす。研究打ち合わせおよび研究会は対面での開催をめざすが、適宜、オンライン会議システムも導入する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)