Project/Area Number |
23K21919
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Project/Area Number (Other) |
22H00647 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
川端 康雄 日本女子大学, 文学部, 研究員 (80214683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 亜佐子 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (10246001)
遠藤 不比人 成蹊大学, 文学部, 教授 (30248992)
河野 真太郎 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (30411101)
大貫 隆史 東北大学, 文学研究科, 教授 (40404800)
西 亮太 中央大学, 法学部, 准教授 (60733235)
越智 博美 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (90251727)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,080,000 (Direct Cost: ¥11,600,000、Indirect Cost: ¥3,480,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | ポスト・ブレグジット / レイモンド・ウィリアムズ / マルクス主義フェミニズム / モダニズム / ウィリアム・モリス / ジョージ・オーウェル / ウェールズ英語文学 / 精神分析 |
Outline of Research at the Start |
本研究はブレグジット住民投票(2016年)の後の時点から20世紀イギリス文化を振り返り記述しようとするものであり、以下の3点にその特色が求められる。 1)20世紀イギリス文化をモダニズム文化の支配性と残滓性という観点から考察する。 2)モダニズム文化を、帝国主義期の大都市への移住者が作りだした文化と考え、その支配性を解明すると同時に、それへの代替的/対抗的文化を見出す。 3)文化史的観点から1880-2016年を長い20世紀とみなし、1950年代までの前期をモダニズム文化の構成要素が勃興する時期、1960年代以降の後期をモダニズム文化が残滓化しつつ新しい文化の生産に深く関与した時期とみなす。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は2024年度に開催予定の国際会議に向けた準備を行いつつ、本研究を実施するうえでの主要な組織であるレイモンド・ウィリアムズ研究会の定例会を4回開催し、報告と討議を行った。並行して、各自の考察対象に即して調査および報告を行った。 川端(代表者)は全体を統括しながら、1880年代のウィリアム・モリスの仕事を中心にして、この時期の文化と社会を研究した。中井(分担者)は、日本英文学会でブレグジット文学に関するシンポジウムを開催し、ゼイディ・スミスとモーシン・ハミッドについて発表を行った。また、エドワード・サイードに関する著書を刊行した。遠藤(分担者)は、戦間期英国における精神分析的言説と同時代の美術理論、心霊学研究を「情動」という視点から比較しつつ「不可視なものの唯物論」と呼び得る美学の文化史的意味を考察した。越智(分担者)は、アメリカの大恐慌期の作家活動について資料を読み込んだほか、ベルギーでの国際学会Uses of Modernismにて発表を行った。河野(分担者)は、Raymond WilliamsのPeople of the Black MountainsならびにEmyr HumphreysのA Toy Epicを中心に、ウェールズ英語文学作品を工業化と脱工業化の歴史を文脈に読み解く研究を進捗させた。大貫(分担者)は、レイモンド・ウィリアムズの記述するような、労働者階級の階級意識の形成困難さ、という問題を、例えば、労働者階級出身の初の小説家とも言われるロバート・トレッセルの小説を取り上げることで考察し、ウィリアムズの言うソーシャリズムが、いわゆる社会的「思想」とは異なる位相を持つことを明らかにした。西(分担者)は、1950年代末の労働運動を1970~80年代の環境言説の前史と位置づけ調査し、またその移行を歴史的に整理するための研究および報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的・研究実施計画に従っておおむね順調に研究を遂行し、研究代表者および分担者の6名を併せて、論文3本、学会発表14本、図書3冊(いずれも単著)の研究成果を公にすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
各自が割り当てられた考察対象に即して調査を行いつつ、レイモンド・ウィリアムズ研究会(本研究を実施する上での主要な組織)での定例の研究会を4回程度開く。それらを踏まえて、2025年3月にウェールズ、スォンジー大学の研究者らとともに国際会議を開催する。分担研究者の一人西が2024年4月より1年間の予定で在外研究でスォンジー大学にて研究に従事することから、国際会議会議開催のコーディネーターとして尽力してもらう。
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