清朝史の再構築:人口構造・国際関係と政策基調についての総合的研究
Project/Area Number |
23K21973
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Project/Area Number (Other) |
22H00701 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03030:History of Asia and Africa-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
豊岡 康史 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (30712559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相原 佳之 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (00634437)
柳 静我 鳥取大学, 地域学部, 教授 (50566338)
村上 正和 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (90736787)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | 清朝史 / 中国政治史 / 中国経済史 / 国際関係史 / 中国社会史 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、清朝の経済構造・国際環境・政策基調の通時的把握により、「近世」から「近代」への社会・経済・政治の構造変動を活写し、現代中国の政治構造の原型形成過程を示すものである。従来、日本の明清史・中国近代史研究は世界的に極めて高いレベルの業績を輩出してきたが、長期的な構造変動にかかわる枠組みの提示が出来ていなかった。これに鑑み、本研究では、従来の研究成果に、代表者および共同研究者らが取り組んできた18・19世紀転換期の清朝の構造変動・諸改革にかかわる研究成果を組み合わせて、17世紀から20世紀初頭までの構造変動を軸とした清朝史の新たな歴史像を提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、予定を入れ替えて、3年目に予定していた清朝中期の状況についての検討を行い、『嘉慶維新研究』(汲古書院)を刊行した。本書は、これまでの研究代表者、研究分担者が10年来進めてきた嘉慶4年の上諭の悉皆調査をもとにしたもので、清朝中期における社会・経済・政治・国際関係の実態を総合して検討する成果である。本書における検討を通じて、清朝政府が18世紀以来の社会経済構造の変容に対し、政策決定プロセスにおける世論の反映にかかわる仕組みを調整していることを明らかにした。加えて、経済変動への財政的対応がこの段階においてはなお影響力があることを示し、一方で、国際関係については1780年代までに形成された非介入政策を継続させていることを確認した。 加えて、「『雷塘庵主弟子記』訳注( 1 )」(『環日本海研究』28)を発表し、清朝の政策遂行の当事者であった地方官阮元(1764-1849)の生涯を読み解きながら、18世紀末を生きた中間層の生活を再構成し、同時に政策立案・実行を担うエリート官僚のリクルートと人事の扱いに関する情報を蓄積した。 これらの研究成果は、2023年5月に開催される国際東方学者会議におけるシンポジウム「ユーラシアのなかの嘉慶維新(1799)」においても、政治・環境・経済・国際関係および研究史についてそれぞれ踏み込んだ報告を行う予定である。 来年度に移行した清朝初期の状況については、基礎的な整理をすでに行っており、その一部は「「海と草原の明清交代:鄭氏台湾と康熙帝」」(『アジア人物史 第7巻 近世の帝国の繁栄とヨーロッパ』集英社)において示している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はこれまでの研究成果を公刊する作業を通じて整理することから始めた。そのため、3年目に予定されていた、清代中期にかかわる検討を行い、おおむね所期の目的を達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、予定を組み替えて、初年度に予定していた清朝初期の状況について主に検討を加える。また、コロナ禍に関わる行動制限がほとんどなくなったため、海外での資料収集や研究打ち合わせなどを予定している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Book] 嘉慶維新研究2023
Author(s)
村上正和、相原佳之、豊岡康史、柳静我、李侑儒 編
Total Pages
296
Publisher
汲古書院
ISBN
9784762967184
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