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Provenance study of excavated amber by inelastic neutron scattering.

Research Project

Project/Area Number 23K22005
Project/Area Number (Other) 22H00733 (2022-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2022-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 03050:Archaeology-related
Research InstitutionGangoji Institute for Research of Cultural Property

Principal Investigator

山口 繁生  公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (00752370)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中川 洋  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (20379598)
植田 直見  公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10193806)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥16,510,000 (Direct Cost: ¥12,700,000、Indirect Cost: ¥3,810,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Keywords琥珀 / 産地推定 / 中性子 / 中性子非弾性散乱 / ボソンピーク / 出土琥珀 / 非弾性散乱
Outline of Research at the Start

出土琥珀の新規産地推定法として、中性子非弾性散乱法による産地推定を試みる。これまでにも自然科学分析による産地推定は行われてきたが、劣化した資料の産地推定は難しく、また、考古学的な推定結果との違いも指摘されてきた。よって、より精度の高い産地推定法を確立する必要がある。本研究で用いる中性子は有機質の物性観測に優れたプローブであり、琥珀の形成年代や起源植物の違いから生じる分子の運動状態の違いを中性子非弾性散乱法で観測することで、精度よく産地推定を行えることが期待される。

Outline of Annual Research Achievements

琥珀は多くの遺跡から出土する遺物であるがその産出地が限られているため、産地推定を行うことにより当時の物流の一端を明らかにすることが可能である。本研究ではより精度の高い琥珀の産地推定法を確立するため、中性子非弾性散乱法、及び赤外分光分析法、熱分析を用いた産地推定を試みる。これまでの研究から、100Kでの中性子散乱実験で得られた中性子散乱スペクトルにおいてボソンピークが観測されること、さらに、ボソンピーク位置が琥珀産地によって異なることを確認してきた。ボソンピークの起源については未だ明らかになってはいないが物質密度との関連が提唱されており、琥珀の産地ごとの重合度の違いが反映されている可能性が考えられた。今年度の研究では、標準試料とする各琥珀産地で採取された現代琥珀のデータ拡充、及び縄文時代と古墳時代の遺跡から出土した琥珀を用いた中性子非弾性散乱実験によるボソンピークの観測を試みた。現代琥珀の測定の結果、これまでに測定した標準試料と同じく、ボソンピークのピーク位置が産地で異なること、ピーク面積に大きな違いは見られないことが確認された。また、ピーク位置と産地の地質年代や琥珀の起源植物との間に相関は見いだせなかった。一方出土琥珀では、標準試料と同様に、100Kでの中性子散乱スペクトルにおいてボソンピークが観測されることを確認した。しかし、そのピーク形状は標準試料とは異なり、ピーク位置が高エネルギー側にシフトし、そのピーク面積も縮小していることが明らかになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

出土琥珀の中性子非弾性散乱実験を行い、標準試料と同様に低温での中性子散乱スペクトルにおいてボソンピークが観測されることを明らかにした。出土琥珀と標準試料でボソンピークのピーク位置と面積は異なっていたが、今後ピーク形状の変化をもたらす要因を明らかにすることで産地推定の指標とすることが可能になると考えられるため。
本研究では中性子非弾性散乱法で得られるデータと赤外分光分析、熱分析のデータを比較することで、出土琥珀の物性に関する理解を深めるとともに、既存の産地推定法の精度を上げる事も目的としている。この目的のため、本年度は赤外分光分析を中心として測定を行い、データを蓄積することができたため。

Strategy for Future Research Activity

琥珀のボソンピークにどのような物性が反映されているのかを明らかにするため、より多くの試料の中性子非弾性散乱実験を行う。また、ボソンピーク以外の産地推定の指標を検討するため、中性子散乱実験データのより詳細な解析を進める。さらに、中性子実験で見られる試料ごとの差異が赤外分光分析や熱分析においてどのような形で現れるかの検討を行うため、琥珀の赤外分光分析・熱分析データベースの作成、及び中性子実験データとの比較を行う予定である。

Report

(2 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ボソンピーク測定による琥珀産地推定の試み2023

    • Author(s)
      山口繁生、中川洋、植田直見、秋葉宙、山室修
    • Organizer
      日本文化財科学会第40回記念大会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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