断層活動の不均一性を考慮した大規模活断層帯の地震予測モデルの構築
Project/Area Number |
23K22024
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Project/Area Number (Other) |
22H00752 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04010:Geography-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
廣内 大助 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50424916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 欣宏 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (00578271)
安江 健一 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 准教授 (10446461)
松多 信尚 岡山大学, 教育学域, 教授 (40578697)
杉戸 信彦 法政大学, 人間環境学部, 教授 (50437076)
石山 達也 東京大学, 地震研究所, 准教授 (90356452)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 糸魚川―静岡構造線 / 活断層 / 神城断層 / トレンチ掘削調査 / 活動性解明 / 2014年神城断層地震 / 地形地質調査 / 14C年代測定 / 傾斜不整合 / 糸魚川-静岡構造線 / 地表地震断層 / 糸魚川ー静岡構造線 / 地震発生予測 / 変動地形 |
Outline of Research at the Start |
活断層から発生する地震の長期予測は固有地震説に立脚し,断層帯の最大規模地震が予測されてきた.ところが2014年のM7より一回り小さな想定外の神城断層地震など,内陸地震の規模や発生時期の不均一性が明らかとなり,固有地震に立脚した地震発生予測を見直す必要性が生じている。特に社会的影響も大きな糸静線等大規模活断層帯において,一回り小さな地震を考慮した地震の規則性を解明し,新たな地震発生予測モデルを構築することが急務である。本研究では微細な変動地形の編年や戦略的な高分解能3Dトレンチ調査を駆使し,多様な断層活動を考慮した過去の活断層地震発生パターンを明らかにし,新たな地震発生予測モデルの構築をめざす.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では断層帯の一部が活動した地震の特性を明らかにし、糸静線など大規模活断層帯における地震規模やセグメンテーションなどの仕組みを解明し,地震予測モデルの構築をめざしている.初年度である2022年度には、糸魚川ー静岡構造線活断層帯北部をターゲットとし、2014年神城断層地震で活動しなかった神城断層帯南半分における過去の詳細な活動履歴を調べるべく、トレンチ掘削調査を実施した。また断層帯の地形地質調査も実施した。掘削調査は白馬村の南神城地点である。断層で東側が隆起した丘陵と低地の境界付近を掘削したところ、約3m堆積した黒色腐植土層が出現した。腐植土層は断層によって西側へ傾斜する傾斜不整合の構造を示しており、また一部は副次的な断層によって切断されている。これら傾斜不整合と副次断層の切断と地層の被覆関係から、少なくとも過去3回の断層活動を読み取ることができた。地層はこれまでの年代測定結果に基づくと、今回の試料から、掘削溝の下部で約3750年前であり、それ以降に約3回の活動があった可能性を示唆する。今後詳細な層相解析と追加年代測定を実施し、本地点における詳細な活動履歴を明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は2014年の地震で活動しなかった神城断層南部においてトレンチ掘削調査を無事実施し、断層による変形を確認することができたことは大きな成果である。層相解析と年代測定などの作業進捗がゆっくりではあるが、今後確実な成果を見込めることができ、本研究の目的である、断層活動の不均一性解明に資する資料を蓄積できることが期待できるため
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度についても、あらたな活動履歴解明のためのトレンチ掘削調査を実施したい。また段丘面の離水時期など地形学的な情報から、断層活動時期をサポートする情報を取得するとともに、断層走向方向の変位量分布など、活動特性の解明に資する資料の集積に努める予定である。さらに六日町断層帯、阿寺断層帯など他の断層帯についても概査を進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)