医学教育者と“共働”するサービスデザインの人類学:総合診療専門医教育の事例から
Project/Area Number |
23K22042
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Project/Area Number (Other) |
22H00770 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
伊藤 泰信 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40369864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 晋一 鳥取大学, 医学部, 教授 (30304207)
孫 大輔 鳥取大学, 医学部, 准教授 (40637039)
大谷 かがり 中部大学, 看護実習センター, 助教 (60535805)
川口 弥恵子 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (50633004)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥15,210,000 (Direct Cost: ¥11,700,000、Indirect Cost: ¥3,510,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 共働 / サービスデザイン人類学 / 医学教育 / 総合診療専門医教育 / バウンダリースパナー |
Outline of Research at the Start |
本研究は、医学教育者/医師らと“共働”する医学教育実践の中で、サービスデザインの視点を取り込んだ文化人類学(以下「人類学」と略)を構想するものである。具体的には、生活者としての患者の視点を重視する人類学的素養を導入した総合研修専門医の教育(研修)プログラムを医学教育者と共にデザインするということであり、他方で、そうした教育実践を通じて、「サービスデザイン人類学」という新たな領域を切り拓こうとする試みである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医学教育者/医師らと“共働”する医学教育実践の中で、サービスデザインの視点を取り込んだ文化人類学(以下「人類学」と略)を構想するものである。具体的には、生活者としての患者の視点を重視する人類学的素養を導入した若手の総合研修専門医の教育(研修)プログラムを医学教育者と共にデザインするということであり、他方で、そうした教育実践を通じて、「サービスデザイン人類学」という新たな領域を切り拓こうとする試みである。ここでいうサービスデザインの視点とは、患者がなし遂げたいコト(サービス)起点で医療提供を考える視点である。 事例とするのは、総合診療専門医になるための研修プログラムである。彼/彼女らの教育(研修)に人類学的素養を導入する試みを、医学教育者と共働しつつ進める中で、新たな人類学の可能性(“共働”する「サービスデザイン人類学」の可能性)を検討することが目的である。 本研究の3つの問いは(a)医学教育者と共働しながら総合診療医の教育(研修)にいかに人類学的素養を導入しうるか? その際、(b)人類学教育の導入をめぐって生じる固有の困難とはどのようなものか?(c)共働実践を通じて、未来を共に創る「サービスデザイン人類学」をいかに構想しうるか、である。 1年目の本年は、総合診療専門研修プログラムでの人類学教育の課題の明確化に努めた。総合診療専門医には、人類学にも通ずるような、患者・家族・地域などの生活の文脈の理解が求められているが、研修医および彼/彼女らを教育する指導医は、生活の文脈の理解や自己相対化に苦慮することが多い。中国地方の大学医学部が提供する総合診療専門研修プログラムの研修医・指導医へのインタビューを実施しつつ、人類学視点・サービスデザイン視点と研修プログラムとの接合可能性を探った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学医学部が提供する総合診療専門研修プログラムの研修医へのインタビュー調査を実施した。研修中の若手医師の病院でのインタビュー、訪問診療などへの同行調査を実施し、また、中国地方から北海道千歳市のクリニックで研修中の若手医師の訪問診療の同行調査を実施した。さらに、人類学視点・サービスデザイン視点と研修プログラムとの接合可能性を探るという点については、研修プログラムの実施状況について研究協力者(指導医)らへのインタビュー調査も合わせておこなった。それらをもとに、上記の問い(a)医学教育者と共働しながら総合診療医の教育(研修)にいかに人類学的素養を導入しうるか、について検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
総合診療専門研修プログラムの研修医・指導医へのインタビュー調査は継続し、医学教育者と共働しながら総合診療医の教育(研修)にいかに人類学的素養を導入しうるか、についての検討を引き続き行う。 その上で、人類学的視点・サービスデザイン視点と研修プログラムとの接合点を見極めつつ、患者の生活の文脈を読む力および自己相対化を促す研修(教育目標・方略・評価)の開発に着手する。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)