Project/Area Number |
23K22043
|
Project/Area Number (Other) |
22H00771 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉田 映理 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (20511322)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小國 和子 日本福祉大学, 国際福祉開発学部, 教授 (20513568)
岩佐 光広 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (20549670)
鈴木 幸子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 名誉教授 (30162944)
飯嶋 秀治 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (60452728)
新本 万里子 広島市立大学, 国際学部, 研究員 (60634219)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
|
Keywords | 月経 / 月経教育 / ジェンダー / 多様な主体 / トイレ / 包括的性教育 / ジェンダ― / ライフサイクル |
Outline of Research at the Start |
本研究は、国際的な月経衛生対処支援、他国におけるローカルな実践と月桂観に関する研究を基盤に、現在の日本の月経教育を相対化し、変化する日本の社会的文脈に即した、月経教育のあり方を検討することを目的とする。本研究では月をめぐる主体を捉え直し、障害のある人、ない人、多様なジェンダー(女子、トランスジェンダー、男子)にとっての月経について検討する。教育の対象は、初経前から大学生程度と広げることで、月経教育を深め、月経を超えた範囲、すなわちライフステージやダイバーシティーについて学ぶことも可能になる。知識、実践的スキル、トイレなどの教育環境、主体的に思考選択する力を授ける、包括的な教育の実践につなげる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、本科研プロジェクトの初年度であり、幅広く情報収集、データ収集を行った。まず、日本の学校教育(小・中学校と高校)におけるにおける月経教育の学習指導要領および教科書の現状把握を行い、教員(主に養護教諭)へのインタビュー、高校生に対するFGDsおよび学校訪問による観察調査を実施することができた。学校訪問や教員への聞き取りは、山形、長野、大阪、大分で行った。さらに、多様な主体を捉えるべく視覚障害特別支援学校の中等部・高等部の教員にもインタビューを実施した。また、過去の日本において月経がどう経験されていたのか、どんな月経教育がなされていたのかを把握するために、山形と高知で高齢女性への聴き取りをおこなった。なお、高知は本プロジェクトのメンバー全員で訪問し、お話をうかがった。 大学においては、「当事者」でもある大学生・大学院生が月経について考え、学ぶためのアクティブラーングの活動をいくつか実施した。一つ目は、学部3年生のゼミ活動として、学生(留学生も含む)が「わたしの生理」、「男性にとっての生理」について多言語で調査を行うものである。二つ目は、大学トイレ内において生理用品無償提供の活動を本科研の研究者のサポートをうけて学生が実施するもので、2校の大学で実施された。両校とも、学生に対するアンケートも取っている。3つ目は大学院生向けの授業で、1学期間、月経をメイントピックとして講義と演習を行った。グループワークとして、高齢者への聴き取り、男子学生の月経観と知識について調査を行った。 また、日本の月経教育を相対化するために、包括的性教育が導入されているネパールにおいて調査を実施するとともに、ディスカッションを取り入れた男女共修用の教材をネパールの教員養成大学の研究者と開発し、教員研修として試行した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に予定していた、幅広い情報収集はおおむね実施し、さらに、アクティブラーニングなどの実践を予定以上に行うことがができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度も、視覚障害を持つ方、高齢者など多様な方々への聞き取り調査を行う一方、近年急速に発達する生理用品、月経の医療技術についても医師などの専門家に伺う。また、アクティブラーニングや、生理用品の提供のアクションリサーチは、継続して実施していく。
|