Project/Area Number |
23K22077
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Project/Area Number (Other) |
22H00805 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
荒見 玲子 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (20610330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 祐介 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (00423434)
前田 貴洋 琉球大学, 人文社会学部, 講師 (30844790)
竹内 直人 京都橘大学, 経済学部, 教授 (60803939)
松井 望 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (70404952)
鈴木 潔 (鈴木潔) 専修大学, 法学部, 教授 (70726009)
大谷 基道 獨協大学, 法学部, 教授 (80705939)
清水 麻友美 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 講師 (80897992)
渡辺 恵子 武蔵野大学, 法学部, 教授 (90370105)
白取 耕一郎 大谷大学, 社会学部, 講師 (90909946)
田井 浩人 北海学園大学, 法学部, 講師 (30878236)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 第一線職員 / 組織管理 / 専門性 / 比較研究 / ジェンダー / 第一線業務 / 人事管理 / 感情労働 / 民間委託 / 第一線公務員 / 窓口職員 / フィールド調査 / 業務比較分析 / 裁量行動 / 人的資源管理 / インタビュー調査 / 技術職 / 専門職 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、市民と直接対話しながら業務を遂行する自治体第一線職員が、なぜ、どのような条件で裁量行動をとるのか、を明らかにする。具体的には、量的・質的社会調査手法を組み合わせ、①性質の異なる12業務の地方自治体(都道府県・基礎自治体)に所属する第一線職員を対象に、業務別比較・ジェンダー比較を行った上で、②5つの組織管理手法の裁量行動への影響とメカニズムを研究する。明らかになった自治体第一線職員による裁量行動への理解を踏まえ、公平性・代表性・効率性を維持した適切な公共サービスの提供促進策、組織管理による第一線職員の内発的な能力向上及びモラールの向上、ストレスの軽減に関わるエビデンスの提示を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は2022年後半から2023年8月末までライフイベントにより休業しており本科研も研究中断していた。主に2023年9月から半年の研究業績となる。第一に、研究計画に従い、資料調査、インタビュー調査等を行いながら、研究代表者・分担者で各自担当する第一線業務の職種ごとの裁量行動の把握に務めた。具体的には、生活保護のケースワークと感情労働について、公立大学職員の奨学金担当職員の裁量、社会福祉活動にかかわるブラジル警察職員や日本警察の外国人対応、自治体の地域包括ケア・孤独孤立施策における見守りやインテイクの際の委託の民間組織の職員の裁量行動、文化財保護行政における第一線職員の裁量行動といった、従来第一線職員論として対象とされていた研究範囲を超える多様な業務について研究がなされている。第二に、現場職員の人事管理・組織管理については、過疎地域の地区担当職員への組織管理のあり方、土木職の採用、人事管理に関する日英比較、学校教員への人事統制、地方公務員におけるチームイノベーションのあり方、職域分離の状況などの人事管理・組織管理を中心にジェンダー的な視点も取り込みながら、様々なレベルでの裁量行動への統制について研究が行われた。これらの研究については、いずれも2023年度中に2回開催した研究会で進捗報告を行い、知見を共有し、議論を行った。加えて、第三に、2024年度以降に実施する予定の自治体職員追跡調査のために、過去の調査の学術的意義、理論的論点をまとめ公刊し、追跡調査を実施するための体制の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本科研は研究代表者のライフイベントに伴う中断により実質1年目の研究となる。研究初年度としては、研究計画通り、第一に、従来第一線職員論として対象とされていた研究範囲(警察、生活保護、教員、保健師など)を超える多様な行政業務に関わる裁量行動の把握ができた。第二に、人事管理や組織管理が中心となってしまったが、こうした多様な業務を統制する行政管理手法とその効果について明らかにすることができた。一人ではできない比較研究が実施できており、共同研究の醍醐味を味わうことができており、順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度も研究計画に従い、第一に、各職種の裁量行動の現れ方、第二に、特に財政面に着目した組織管理のあり方について、各自分担しながら研究を進める予定である。インタビュー調査や資料調査も随時進めていく。第三に、アンケート調査の準備も進める予定である。第四に、共同研究としての総合性・統一性を確保するために、理論的な視座の共有と分析枠組みの共有も進める予定である。また、過去2回の研究会で第一線業務・職員の日本の行政に合わせた再定義の必要性、自治体業務の民間委託の影響などいくつか比較分析を行う前提となる論点が提起されたので、理論的にどのように発展させられるか検討を進めたい。
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