Project/Area Number |
23K22082
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Project/Area Number (Other) |
22H00810 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
日野 愛郎 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30457816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 祐子 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (50383972)
西川 賢 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (10567390)
MCELWAIN KENNETH 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (80768896)
FAHEY ROBERT・ANDREW 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (10844516)
渡辺 耕平 早稲田大学, 高等研究所, その他(招聘研究員) (50832466)
SONG JAEHYUN 関西大学, 総合情報学部, 准教授 (70822617)
三輪 洋文 学習院大学, 法学部, 教授 (20780258)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
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Keywords | ポピュリズム / 反エリート感情 / 態度 / 国際比較 / サーベイ実験 / 選挙 |
Outline of Research at the Start |
近年、反エスタブリッシュメントを掲げて登場したポピュリストが政権に就く事例が増えている。このような「ポピュリストの体制化」とでも呼ぶべき逆説的な展開を踏まえて、本研究は、既存のポピュリスト態度の指標を改善し、新たな指標を検討する。体制化したポピュリストは、マス・メディア、学者、官僚、財界人などのいわゆる非政治的エリート(non-political elite)を批判して反エリート感情を煽り、庶民からの支持を調達する。本研究は、非政治的エリートの項目を含む新たなポピュリスト態度の指標を考案することにより、ポピュリストが体制化した国においても、正確にポピュリスト態度を測定することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、反エスタブリッシュメントを掲げて登場したポピュリストが政権に就く事例が増えている。このような「ポピュリストの体制化」とでも呼ぶべき逆説的な展開を踏まえて、本研究は、従来用いられてきたポピュリスト態度の指標を改善し、新たな指標を検討している。既存のポピュリスト態度の指標の質問項目は、「政治家は当選するとすぐに庶民のことを忘れがちである」の一例のように、エリート像を政治家に限定してきた。しかし、体制化したポピュリストは、マス・メディア、学者、官僚、財界人などのいわゆる非政治的エリート(non-political elite)を批判して反エリート感情を煽り、庶民からの支持を調達する。本研究は、非政治的エリートの項目を含む新たなポピュリスト態度の指標をもとにポピュリスト勢力が政権に就いた国を中心に世論調査を試験的に行うことにより、ポピュリストが体制化した国においても、正確にポピュリスト態度を測定することを試みている。 2022年度は、ポピュリストが政権に就いている国で行われる選挙に合わせ調査を行った。具体的には5月9日に行われたフィリピン大統領選挙に合わせ、Qualtrics社の調査設計システムを用いてCAWI(Computer-Assisted Web Interview)形式にyおる調査を行った。調査のサンプルは、Lucid Marketplace社のサービスにおいて提供される各国の世論調査会社のサンプルのデータベースを利用した。サンプリングは、性別、年齢、地域をもとに層化し、人口分布に比例した割り付けを行った。フィリピンのドゥテルテ大統領、ないし長女サラ氏の支持層を念頭に置いてタガログ語への翻訳を進め、調査を行った。これらの国において、ポピュリスト態度がポピュリスト政党・政治家への投票に結び付いているかを実証的に確認することを目的としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
近年、反エスタブリッシュメントを掲げて登場したポピュリストが政権に就く事例が増えている。このような「ポピュリストの体制化」とでも呼ぶべき逆説的な展開を踏まえて、本研究は、既存のポピュリスト態度の指標を改善し、新たな指標を検討する。体制化したポピュリストは、マス・メディア、学者、官僚、財界人などのいわゆる非政治的エリート(non-political elite)を批判して反エリート感情を煽り、庶民からの支持を調達する。本研究は、非政治的エリートの項目を含む新たなポピュリスト態度の指標を考案することにより、ポピュリストが体制化した国においても、正確にポピュリスト態度を測定することを目指す。2022年度は、5月に大統領選が行われたフィリピンにおいて調査を行った。収集したデータを整理した上で、現在分析を行っているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
既にデータを取得できた国において分析を進めるとともに、ポピュリストが政権に就いている国におけるデータ収集を継続して進める。その一つとしてボルソナーロが大統領を務めたブラジルに光を当て調査を行う予定である。調査票は、フィリピンにおいて実施した質問群を中心に、ブラジル政治の文脈に合わせ作成し、ポルトガル語に翻訳する。サンプルの構成は人口分布に従うが、収集が困難な地方のサンプルは事後層化のウェイトを作成するなど調整を試みる予定である。
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