企業の技術ポートフォリオ価値評価モデル立案と多角化戦略導出のための枠組の確立
Project/Area Number |
23K22155
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Project/Area Number (Other) |
22H00884 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鬼頭 朋見 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (50636107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野井 順一 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (20386543)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | イノベーション / 企業戦略 / 多角化戦略 / ネットワーク科学 / 特許データ / サプライチェーン / スタートアップエコシステム / 協争関係 / シミュレーション / ポートフォリオ / 指標提案 / 実データ分析 / 技術ポートフォリオ / ネットワーク / スタートアップ / 自動車産業 |
Outline of Research at the Start |
近年、ビジネス環境の不確実性・複雑性増大に伴い、企業が有限の技術資源を活用し「何をするか」の選択/集中の意思決定、すなわち技術ポートフォリオの戦略的構築の重要性が 増している。本研究は、技術ポートフォリオの多角化度とその価値を測定する指標を新たに提案し、さらに実データを用いた実証によりその有効性を検証することを目的とする。 本研究では、技術ポートフォリオの動的変化を捉える大規模データを収集・分析し、ネットワークシミュレーションを行うことで提案指標(モデル)の有効性を検証する。さらに、資源の偏り、技術展開の経路、競合の戦略などの特徴に応じ、個々の企業に適した多角化戦略を導出する枠組の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、企業の技術ポートフォリオの多角化度とその価値を測定する指標を新たに提案し、実データを用いてその有効性を検証することを目的としている。 今年度は、主に2つのアプローチにより研究を進めた。 1つ目は実証的アプローチである。今年度は特に、企業の多角化戦略の一つとして位置づけられるM&Aに着目し、未上場企業の買収が、その被買収企業のパフォーマンスにどのような影響を与えるかを分析した。先行研究が上場企業のデータのみを分析しているのに対し、本研究では未上場企業を対象とし、得られた結果は、未上場企業の買収メカニズムが上場企業のそれとは異なることを示唆するものであった。 2つ目は、多角化指標の設計構築である。研究代表者がこれまでにおこなってきた研究(基盤C採択課題)において、技術間の類似性・近接性(=関連度)を考慮に入れたうえで多角化度を測る指標の基盤はすでに出来ていた。今年度は、この指標を洗練させ、自動車部品サプライヤ企業のポートフォリオの経年変化を捉えた実データに適用した。これにより、各企業がどのようにポートフォリオを多角化・集中させて事業環境の不確実性に適応しているのかを定量的に捉えることが出来た。また、関連性を考慮した多角化度指標を用いると、多角化度とパフォーマンスの関係の間に正の関係があることが観察された。関連度を考慮しない場合、この関係性は逆U字の関係性を示す。この結果には、多角化戦略研究としての新規性が十分にあると考えられる。よって次年度は、これらの成果をまとめて学術論文として投稿することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目は既存研究調査と実データ収集に注力する予定であった。実データ収集はまだ十分にできているとは言えず、その点では進捗に多少の遅れが生じている。 一方で、指標立案は3年目までにおこなう予定であったのに対し、すでに1つの指標を立案することができ、それを用いた実データ分析にも着手できている。この分析が進めば、今後の指標の改善案も検討可能であるし、本研究遂行により適したデータを特定できる可能性がある。 よって全体としてはおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに得られている結果を、投稿論文としてまとめる作業をおこなう。 その後、指標の再検討とネットワークシミュレーションへの発展を目指していく。 また、実データ検証アプローチも並行しておこなう。モデル・指標立案とデータ分析の両側から研究を進めることで、3年目以降に両者の間でシナジー効果が生まれさらなる研究発展に繋がることを期待する。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)