Project/Area Number |
23K22161
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Project/Area Number (Other) |
22H00890 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 忠彦 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (40400626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
領家 美奈 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (10303348)
石垣 司 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (20469597)
伴 正隆 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (50507754)
西尾 チヅル 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (80241769)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
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Keywords | ベイズモデル / マーケティング / データ同化 / 帰納推論 / 演繹推論 / 階層ベイズモデル / 機械学習 / 状態空間モデル / 演繹・帰納融合型統計モデル / 消費者行動 |
Outline of Research at the Start |
消費者行動には,その存在が仮定できるが解明されていない「ダークマター」が様々あり,特に動的な消費者行動には多くのダークマターが存在する.本研究は,当該課題に対応しうる演繹・帰納融合型統計モデルの開発を目的とする.データ同化は,「演繹」と「帰納」の協調作業を担うプラットフォームを提供するものである.本研究では,当該分野に残された消費者行動のダークマターに関して新たな知見を提供する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,マーケティング分野の消費者ダークマター解明を狙いとした演繹・帰納融合型統計モデル(データ同化)の開発を目的とする.データ同化は,「演繹(シミュレーション)」と「帰納(データ解析)」の協調作業を担うプラットフォームを提供する,「演繹」と「帰納」の融合を志向するベイズ型の統計モデルである.本年は,本研究の最大のステップであるステップ1の観測モデルの構築とステップ2のシミュレーションモデルの検討を中心に研究を進めている.一つ目の研究では,マーケティング現象で生じる分布の形状が様々に変化する現象を一つの確率分布で表現するために,階層ベイズ型構造化ベータ分布を提案し,検証を進めた.二つ目の研究では,消費者異質性の仮定のもと,消費者ごとのみならず消費者の購買機会ごとに異なる市場反応係数を組み込んだブランド選択モデルを提案した.具体的には,顧客の購買情報(レシート)から潜在ディリクレ配分法(LDA)によって購買機会ごとの購買トピックを抽出し,トピックが購買状況を示すと仮定して,潜在クラスの形でブランド選択モデルに組み込んだ.三つ目の研究では,消費者の行動を推定するための潜在的な変数を抽出するための大規模消費者シミュレーションモデルの研究を行った.大規模な消費者パネルデータを深層学習の手法を用いて学習し,その属性や性質の変化に対応して購買量や購買する消費者属性の変化量をシミュレーションするモデルを検討した.そのシミュレーションのための深層学習モデルとしてVAE(Variational auto encoder)やその亜種,GAN(Generative Adversarial Network)を用いたシミュレーションモデルを検討した.上述した研究は,来年度以降のモデルの基本となる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の成果として,学術論文3件,招待講演1件,学会発表等5件を実施している.また,来年度に向けた研究の方針も,本年度の成果を踏まえ構築できている.そのため,本研究プロジェクトはおおむね順調に進められている,と考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は5つのステップで研究を進めている.Stesp0では,Step1で取り上げる6つのマーケティング現象の理論的な原理と蓄積された知見の整理を進め,併せてStep1の観測モデル化(データが観測されるメカニズムのモデル化)とStep2におけるシミュレーションモデル化(例えば,観測モデルのパラメータの動的変動の理論的メカニズムのシミュレーションモデル化)の方向性を検討する.Step1は,Step0の検討結果を踏まえて,Step1①「新製品の普及」,Step1②「市場反応」,Step1③「ブランド選択」,Step1④「来店行動」,Step⑤「購買間隔」,Step1⑥「ショッピングバスケット」に内在する「動的変動要因のメカニズム」を明示的に考慮した形式でモデル化する.Step2は,本研究の最大の課題となるステップであり,Step1で構築した観測モデルに内在する「動的変動要因」をStep0の検証結果を踏まえてシミュレーションモデル化する.Step3では,Step2で構成した状態空間モデルを推定するアルゴリズムを構築する.Step4は実証分析のステップである.当該ステップでさらにモデルを改善させ,精度の高い消費者のダークマターの解明につなげる.Step5では,研究の成果を社会還元するために総括し,ソースコードの公開や一般に利用可能なシステム化を行う.また,消費者のダークマターに関する理論化も図る.本年度は,Step1①~Step1④に関してStep2~Step4を進める.
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