Project/Area Number |
23K22212
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Project/Area Number (Other) |
22H00941 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
野中 久美子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 主任研究員 (70511260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 洋史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (00565137)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
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Keywords | 社会的孤立 / 高齢者 / 社会参加 / 孤立予防 / 孤独 / 生活課題 / 社会関係 / 閉じこもり / 孤立改善 |
Outline of Research at the Start |
社会的孤立状態にある高齢者(以降、孤立高齢者)を社会参加活動に引き出せないことが行政や地域包括支援センター等専門職で課題となっている。そこで本研究は、孤立高齢者とその関係者への3時点でのインタビュー調査により、孤立高齢者の日々の生活実態や社会関係、およびその生活や社会関係をどのように捉えているのか等、孤立高齢者の実態や実情を克明にする。それにより、孤立状態を抜け出せないボトルネックを解明し、専門職が行う社会的孤立対策への示唆を得ることを目指す。また首都圏の65歳以上高齢者対象の郵送式質問紙調査により、定性的調査で得た知見がどのような特性の孤立高齢者に多く認められるのかなど妥当性も検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、社会的孤立状態にある高齢者(以下、孤立高齢者)本人へのインタビュー調査により、孤立高齢者が日々どのような生活を送り、その生活の中でどのような課題があるのかを詳細に把握することである。それにより、自治体等が孤立高齢者の日常生活支援を検討する上での基礎資料を提示する。 2023年度までに、東京都大田区・千代田区・板橋区の地域包括支援センター、地域団体、および民生委員などの協力を得て14名(男性5名、72~99歳)にインタビュー調査を実施した。得られたデータを逐語録とし、質的に分析し;①孤立高齢者の生活実態と生活での課題、および②孤立高齢者の他者との付き合い方と交流を増やせない要因を検討した。 孤立高齢者の主な関心事は、現在の生活維持とそのための健康維持・疾病管理であり、それらを中心に日々を過ごしていた。生活課題については、持ち家や財産の処理などへの対応方法が分からない、自立生活を維持できなくなった時の生活に関する不安が高かった。しかし、生活上の様々な課題に対して自分なりの対応をしていた。一方で、その対応が必ずしも課題解決につながっているのか、課題を複雑化させていないかについて検証が必用と考える。また、家電故障や終活関連への対応など、支援ニーズは多様であり、それらに対応できる住民主体の支援の必要性が示唆された。 孤立高齢者は必ずしも他者との交流を拒んでいる訳ではなく、寂しい気持ちや他者と交流したいと感じている者も多かった。しかし、誘いがないことや身体機能低下により、交流機会への参加が困難な状況にあった。また、生活維持を大切に考え、交流機会はあっても感染症や転倒等を懸念し、敢えて交流を控えていた。さらに、人間関係での嫌な経験や、他者の目が気になるために、交流機会を持つことに慎重になっていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度までに東京都大田区・千代田区・板橋区の地域包括支援センター、および地域団体(町会・自治会等)や民生委員の協力を得て14名(男性5名、対象者の年齢は72~99歳)の孤立高齢者にインタビュー調査を実施することができた。孤立高齢者から調査協力を得ることは困難であるが、上記3区の地域包括支援センターおよび地域団体等から引き続き調査対象者抽出の協力をえることができているため、確実に調査を進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に引き続き、東京都大田区・千代田区・板橋区にてインタビュー調査を実施する。またインタビュー調査を分析し、孤立高齢者の特性別(年齢、性別、健康状態、社会経済状況、孤立に至った要因等)の生活実態や社会関係を明らかにし、質問紙調査の調査項目を作成する。その上で、東京都大田区の65歳以上高齢者を対象とした質問紙調査により、インタ ビュー調査で得た孤立高齢者の生活実態や社会関係が類似する特性の孤立高齢者にどの程度共通して見られる事象なのかを検証する。
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