| Project/Area Number |
23K22229
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| Project/Area Number (Other) |
22H00958 (2022-2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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| Research Institution | Hokkaido Bunkyo University (2024) Hokkaido University (2022-2023) |
Principal Investigator |
宮崎 隆志 北海道文教大学, 人間科学部, 教授 (10190761)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大高 研道 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (00364323)
阿知良 洋平 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00754722)
吉田 弥生 北海道大学, 教育学研究院, 特任助教 (10929136)
杉山 晋平 天理大学, 人文学部, 准教授 (30611769)
榊 ひとみ 札幌学院大学, 人文学部, 准教授 (30757498)
岡 幸江 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (50294856)
向井 健 松本大学, 総合経営学部, 准教授 (50756765)
内田 純一 高知大学, 教育研究部総合科学系地域協働教育学部門, 教授 (80380301)
若原 幸範 聖学院大学, 政治経済学部, 准教授 (80609959)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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| Keywords | コミュニティ・ストーリー / ナラティブターン / 機能的記憶 / 時空間 / 地域的教養 / 図書館 / 上原専禄 / 文化史 / 文化的記憶 / 集合的記憶 / 地域社会教育 / 自治 / コミュニティ・ストーリーズ / コミュニケーション記憶 / メモリー・スタディーズ / ミメーシス / クロノトポス / 時間と物語 / 民衆意識 / 限界状況 / 社会教育実践 / 社会運動 / 物語 / 地域学習 / Community Story / 記憶 |
| Outline of Research at the Start |
コミュニティ・ストーリー(CS)は地域の民衆意識の根底をなすものであり、地域づくりの起動力として作用する。それを自治的に再編集することが、住民が歴史的時間の主体となる条件でもある。この研究では全国の事例(東近江市・旧西土佐村等)に即して、地域の社会運動と図書館・公民館等の地域社会施設の実践が、CSの自治的編集として作用する条件とメカニズムを明らかにする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
2024年度はアストリッド・エアルの『集合的記憶と想起文化』に関する研究会を二回にわたり開催し、本研究の理論的なベースとして設定した文化的記憶論(アライダ・アスマン)の理論的な位置と課題を検討した。エアルはアスマンのコミュニケーション的記憶と文化的記憶の関係を遠地平と近地平の比喩を用いつつ、両者の違いは時間的隔たりではなく、想起されたものの意味を時間過程に埋め込む仕様の差異である(p.142)と指摘している。この批判を手掛かりに、我々は文化的記憶の内の機能的記憶について、想起されたものが日常において機能する様式に分析の焦点を置く意義・必要性を確認した。 この視点を、上原專祿の歴史化的認識論及び死者・生者論の検討(日本教育学会で成果発表)を経て、過去との対話と協働(連帯)論として敷衍することを試みた。東近江市の図書館活動に即した検証では、過去との対話・連帯が生成してくる条件として、日常世界への図書館の埋め込み、及び過去の出来事に内在する矛盾の把握を確認した(日本社会教育学会で成果発表)。 その他にも、長野県栄村の復興過程、長野県阿智村の全村博物館の実践、北海道剣淵町における絵本の里づくりの取り組み、北海道別海町における戦後開拓の省察に即して、過去との対話としての想起の様式に関する分析を進めた。 その一方で歴史を物語に還元するアプローチに対する歴史学からの批判を踏まえ(第三回研究会)、言語論的展開が妥当するとされる文化史上の事実についても、地域的教養を形成する民衆の学習実践(例えば三島・沼津のコンビナート反対運動)が民衆による研究活動を伴う場合に、反証可能な科学的知に立脚した機能的記憶の再構成と言えるという仮説を導出した。次年度はこの仮説をケーススタディによって検証することが課題となる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度から実証研究に移行する予定であったが、前半期は昨年度から継続している文化的記憶論と社会教育実践における時間意識の形成論との接合に取り組むこととなった。当初予定からやや遅れたものの、今年度の研究実績に記したように、実証分析の焦点となる基本課題を析出することができ、またその課題に迫る方法的枠組み(想起の機能化の構造分析と民衆の科学による地域的教養形成論)によって、これまでは理論的課題を抽出するための参照事例という位置づけにとどまっていた対象地域を相互に比較しつつ理論的な位置と意味を把握できるようになった。この点は昨年からの前進と言ってよい。 事例が有する意味が明確になることによって、本研究の仮説を検証するための実証研究の構造化の見通しも得られつつある。次年度の実証研究に関わる課題と方法が明確になったことを踏まえて、おおむね順調に進展していると評価した。
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| Strategy for Future Research Activity |
(1)機能的記憶の再構成に関する実証的研究 ①北海道剣淵町における「絵本の里」づくりの実践を対象に、コミュニティ・ストーリーの再編集過程を、地域的教養を形成する機能的記憶の再構成過程として分析する。具体的には屯田兵による開拓、戦後改革、減反政策による地域農業の再編、国際化への対応という4つの出来事を中心に、それらをめぐる学習と実践を通して時間・空間的に遠方の出来事が統合され、日常に置いて機能するに至る過程を解明する。 ②旧八日市図書館の実践に即した機能的記憶の再構成に着目しつつ、他の社会教育施設や地域社会教育実践における機能的記憶の再構成との対比により、機能的記憶の再構成の種差を明らかにし、地域的教養形成の類型を検討する。以上の二つのケーススタディを基軸に置き、他の事例(別海町・阿智村・奈良市・旧西土佐村・遠野市・五ヶ瀬町・栄村・旧上郷町・鹿角市を予定)に即して、コミュニティ・ストーリーの再編集に関する仮説と分析枠組みの妥当性を検証する。 (2)次年度には実証研究と理論研究の統合を図る予定であるが、そのための理論的枠組みを導出することが課題となる。そこで、言語論的展開に関わる論点を踏まえ、歴史と想起と物語の関連を地域社会教育実践の学習論の視点から整理する。さらに、昨年度に公表した「時空間としての地域」論に基づき、地域づくりを「メディアとしての地域」の集団的再構成実践として総括するための理論的課題の整理を進める。
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