Project/Area Number |
23K22254
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Project/Area Number (Other) |
22H00983 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中道 圭人 千葉大学, 教育学部, 教授 (70454303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂上 史子 千葉大学, 教育学部, 教授 (60333704)
中道 直子 東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (10389926)
駒 久美子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10612608)
真鍋 健 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10611197)
小橋 暁子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (60468395)
入澤 里子 植草学園大学, 発達教育学部, 教授 (70911262)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥14,820,000 (Direct Cost: ¥11,400,000、Indirect Cost: ¥3,420,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | 幼児 / 創造性 / 思考 / 遊び / 社会情動的コンピテンス / ふり |
Outline of Research at the Start |
創造的思考 (問題に対して今までとは違った新しい解決法を産出する思考)の育成は,現在の教育的な重要課題の1つとなっている。しかし,幼児期の創造的思考の発達やその発達に関わる要因は明らかにされていない。 本研究では,幼児期に特徴的な「ふり遊び」に焦点を当て,幼児の創造的な思考にふり遊びや社会情動的能力が及ぼす影響を明らかにするために,3つの研究を実施する。 ① 保護者・保育者対象の遊び・創造的思考・社会情動的能力に関する質問紙研究 ② 幼児対象の「ふり遊びが創造的思考に及ぼす影響」を検討する実験的な面接研究 ③ 幼稚園・保育所における「ふり遊びと創造的思考」に関する行動観察研究
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Outline of Annual Research Achievements |
創造的思考 (問題に対して今までとは違った新しい解決法を産出する思考)の育成は,現在の教育的な重要課題の1つとなっている。しかし,幼児期の創造的思考の発達やその発達に関わる要因は明らかにされていない。本研究の目的は,幼児の創造的思考の発達に,ふり遊びや社会情動的能力が及ぼす影響を明らかにすることである。 令和5年度は,令和4年度での研究を踏まえ大きく4つの研究を進めた。第1に,保育の質が幼児の社会情動的能力に及ぼす影響を検討するため,保育所の年長児569名と保育者651名を対象に,短期縦断的な質問紙調査を実施した。予備的な分析では,「遊びのための環境設定」や「子どもとの関わり (プロセス)」の質の高さが幼児の社会情動的能力と関連すること等が示された。 第2に,幼児の創造的な問題解決に空想的な要素が及ぼす影響を検討するために,幼稚園・保育所に通う3-6歳児135名を対象とした実験的面接を実施した。実験では,参加児は現実的あるいは空想的な物語を読み聞かせされた後,問題解決課題 (ビー玉を落とさずに,一方の箱から他方に箱に移動させる)を行った。この課題の際に,物語の中に含まれる問題解決策を転移するかを観察した。予備的な分析では,現実的・空想的な要素の両者が組み合わさった場合に,最も転移が促進されること等が示された。 第3に,令和4年度で実施した「家庭でのふり遊びを含めた想像的な遊び」に関する質問紙調査を,対象の年齢範囲を拡大し,就学前の3-6歳児と小学校1-2年生の保護者を対象に実施した。予備的な分析では,ふり遊びや空想遊びが社会情動的能力と関連すること等が示された。 第4に,幼稚園等における幼児の創造的思考を検討するために,幼稚園等での行動観察を行った。具体的に,「ごっこ遊び」「造形的遊び」そして「ASD児の遊び」に焦点を当て,遊びと創造性との関連を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度では,大きく4つの研究を行った。その成果については,学会発表や学術論文の執筆・公刊等も開始しており,おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度の研究をもとに,以下の実験・調査や行動観察を実施する予定である。 【① 質問紙研究】 幼稚園・保育所等に通う3-5歳児の保護者・保育者を対象として,質問紙を配布し,保育所等における遊びの環境設定や社会情動的能力との関連を検討する。 【② 実験的な面接研究】 「ふり遊びに関する介入を行う条件 (実験群)」「ふり遊び以外の介入を行う条件 (アクティブ統制群)」「介入を行わない条件 (統制群)」等の条件を設定し,創造的思考に関わる課題を実施する。 【③ 行動観察研究】 幼稚園・保育所等の自由遊び時間での「幼児が仲間同士で,あるいは保育者と共にふり遊びをしている場面」を選択的に記録する。記録した映像を基に,ふり遊びの内容や創造的思考に関するコード化を行い,定量的な分析を行う。また,特定の子どもや事例に焦点をあて,発達心理学だけでなく,保育学・特別支援教育・音楽教育・造形教育を含めた学際的な視点からの定性的な分析を行う。
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