Project/Area Number |
23K22284
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Project/Area Number (Other) |
22H01013 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
間瀬 茂夫 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90274274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 洋一 島根県立大学, 人間文化学部, 准教授 (00805062)
川合 紀宗 広島大学, ダイバーシティ&インクルージョン推進機構, 教授 (20467757)
冨安 慎吾 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40534300)
中井 悠加 島根県立大学, 人間文化学部, 准教授 (40710736)
明尾 香澄 エリザベト音楽大学, 音楽学部, 講師 (40962444)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥11,570,000 (Direct Cost: ¥8,900,000、Indirect Cost: ¥2,670,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 発達特性 / 読解力 / 中等教育 / 国語科 / 介入指導 / 中等国語科 / 読解 / 困難さ / アセスメント / 介入プログラム / RTI / 学習特性 / 基礎的読解力 / 診断的評価 / テスト / リーディング・リカバリー / 評価 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、中学校および高校の国語科において、発達特性を持つ学習者の読解能力を向上させる効果的な指導を行うため、国語科で育成する基礎的読解力を再定義し、それを評価するアセスメント・テストを開発し、中学生・高校生を対象とした調査の実施を通じて、その診断力の有効性を検証する。そのうえで、開発したアセスメント・テストを用いた読解力の診断と回復のための介入指導のプログラムを開発し、その効果を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
初年次(2022年)に行った研究では、国語教科書における国語教材コーパスおよび収集した読解力評価問題の分析を通して、A文字・単語レベル、B文・文の接続レベル、C段落・まとまりレベルの三つの単位によって基礎的読解力を再定義した。二年次(2023年度)には、この定義をふまえて、三つの水準によって、A文字・単語レベルを冨安(島根大)、B文・文の接続レベルを古賀(島根県立大)、C段落・まとまりレベルを間瀬(広島大)と中井(島根県立大学)が担当し、中学校および高校の国語教科書の説明的文章教材を用いた評価問題を作成した。そうした中で中1段階、高1段階の評価問題について、研究協力者の登城千加氏(中国地方公立高校教諭)の協力を得て、高校1年生と2年生を対象に2回にわたって調査を行い、結果について第145回全国大学国語教育学会において報告した。統計的な分析からは、B文および文の接続レベルの理解に困難さのある傾向があること、ただし困難さがどの水準にあるのかは個人によって異なることが明らかとなった。 こうした結果をふまえて、研究協力者の高校において、10名程度の読解に困難のある学習者を対象にして、カンザス大学の介入プログラムを参考に登城が開発した介入指導を行った。現在個々の学習者における読解の困難さの分析を行っているところである。 一方で、ハーバード大学のUccelli教授とSnow教授を訪問し、読解力の困難さを評価するテストの開発方法について助言を得た。また、ディスレクシアの研究者(北海道大学・関あゆみ教授、オックスフォード大学・Snowling教授、Hulme教授)と研究交流を行い、調査結果の分析方法について助言を得た。こうした中で、文章構造の分析と評価問題の作成の方法、また統計的な分析方法に課題のあることが明らかとなり、現在それらの課題の解決に向け、研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ハーバード大学のUccelli教授とSnow教授を訪問し、読解力の困難さを評価するテストの開発方法について助言を得たところ、説明的文章の言語的な構造と読解の困難さとの関係をとらえるための指標の設定が十分でないことが明らかになった。また、ディスレクシアの研究者(北海道大学・関あゆみ教授、オックスフォード大学・Snowling教授、Hulme教授)との研究交流において、調査結果の分析方法について助言を得たところ、評価問題の作成の方法および調査結果の統計的な分析方法に課題のあることが明らかとなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる三年次は、読解力の評価を行う段階を、先の中1段階と高1段階の二段階に、中3段階、高2段階の二段階を加えた四段階とし、新たな二段階について、先のA・B・Cの3つのレベルを含んだ評価問題を開発し、四段階にわたる総合的な問題を完成させる。 評価問題の検証については、新たな二種の評価問題を用いた調査を、高校1年生と高校2年生に実施し、統計的な分析と質的な分析を行う。これらの結果をふまえ、新たに加わる明尾(エリザベト音楽大学)を中心に介入プログラムを開発するとともに、研究協力者の登城氏の協力のもと、発達的な特性を持つ学習者に対して実験的な介入指導を行い、川合(広島大学)の持つ特別支援的な観点から効果を検証する。 一方で、小学校高学年(中井)、中学校(古賀)、高校(間瀬)の各段階における国語科の読解教材について、文および文章の構造の再分析を行い、教材の段階性・系統性を明らかにする。また、評価問題における設問について、設問が求める思考を分析し、設問の類型を明らかにする(冨安)。そのうえで、四つの段階の評価問題の修正を行う。
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