Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
本研究は,社会的なトラウマをもたらす過去の物語である「困難な歴史」を,日本の教育現場で安全かつ効果的に扱う方法を明らかにするものである。日本では,道徳の授業では事実認識が軽視され,社会科では価値が敬遠される状況が続いてきた。「困難な歴史」を取り上げるためには教科を越えた共同が不可欠である。そこで,道徳教育と社会科教育を専門とする研究者により,日本で「困難な歴史」を教えるための道徳科と社会科の教科横断的な道徳教育カリキュラムを作成する。そのうえで,作成したカリキュラムを教師が学校現場で運用するための専門職能開発を試行し,運用上の課題の分析を踏まえて,改善したカリキュラムと教授方略を公開する。