Project/Area Number |
23K22294
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Project/Area Number (Other) |
22H01023 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
大前 敦巳 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50262481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡山 茂 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10308132)
田川 千尋 滋賀大学, 教育学部, 特任准教授 (10599434)
白鳥 義彦 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (20319213)
山崎 晶子 法政大学, その他部局等, 特別研究員 (20843866)
木方 十根 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (50273280)
隠岐 さや香 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (60536879)
上垣 豊 龍谷大学, 法学部, 教授 (80183747)
中村 征樹 大阪大学, 全学教育推進機構, 教授 (90361667)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥12,870,000 (Direct Cost: ¥9,900,000、Indirect Cost: ¥2,970,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | 大学史 / 都市史 / 建築史 / 日仏比較 / 大学と都市の相互浸透性 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、中央集権の近代国民国家を形成した日本とフランスを対象に、都市との相互浸透性の中で大学が拡大し、学問が変容してきた歴史をたどり、大学人にとどまらない重層的な行為者との関わりを考慮に入れた国際比較を企てる。大学と都市の政策形成、空間形成、文化形成の3領域を設定し、それらの関係性に着目した構造的歴史を比較史の方法によって解明する。その基底に潜在する学問的無意識を、日仏の経路依存性の違いをふまえながら省察し、今日のグローバル化する共通課題に対し、大学のユニバーサリズムとローカリズムを両立させる持続的発展がいかに可能になるか、国際的な議論と対話を展開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、6月4-9日にフランス人研究協力者であるギュスターヴ・エッフェル大学ロイック・ヴァドロルジュ教授とパリ第1大学エレオノール・マランツ准教授を招聘し、公益財団法人日仏会館・日仏教育学会・日仏歴史学会の共催で、講演会「大学の都市史と建築史ー『大学空間』の学際的アプローチ」を開催した。。6月6日にロイック・ヴァドロルジュ氏が「フランスにおける大学の都市史」、8日にエレオノール・マランツ氏が「フランス大学建築の歴史的展開」の題目で講演を行い、中野隆生学習院大学元教授と研究分担者の木方十根氏が討論者となり、本科研課題に関する国際的議論を企てた。 加えて前年度に引き続き、フランス人研究協力者を交えてオンライン会議を6回にわたり開催し、それぞれの専門分野を活かした学際的基盤のもとで国際研究発表を行い、首都の東京とパリに加え、特に国境地帯の鹿児島・沖縄とストラスブールを比較対象にしながら、「大学空間」の歴史的形成過程について比較を試みた。 ヴァドロルジュ氏とマランツ氏の講演会原稿は、邦訳を添えて『日仏教育学会年報』第30号に掲載された。各人の研究業績については、前年度に引き続きそれぞれの所属学会等で研究発表を行い、論文・翻訳等を執筆した。フランス近代史、科学アカデミー、学生支援、研究支援、階層移動、シチズンサイエンス、文学と大学等の多岐の内容にわたるが、今年度は英語やフランス語による国際学会での発表や論文の執筆も行われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度繰越経費で6月にヴァドロルジュ氏・マランツ氏の東京講演会を開催し、その原稿を邦訳した上で学会誌に掲載された。また、前年度に引き続き日仏両国での国際的なオンライン会議を通じて、それぞれの専門的立場から大学と都市の相互浸透性に関する政策形成の歴史と比較を議論し、特に首都と地方の都市における「大学空間」の拡張過程に関わる内容を中心に、科研課題に関わる学際的な研究の発展を企てた。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目の最終年度においては、研究代表者・分担者・フランス人研究協力者の各専門分野を活かした学際的研究基盤のもとで、日仏の大学と都市の相互浸透性に関わる政策・空間形成を把握した上で、学術研究・科学技術等の文化形成に関わる総合的比較を企てる。前年度までと同様に、フランス人研究協力者を交えたオンライン会議を定期的に開催するほか、11-12月にフランスで対面による国際研究発表を計画しており、現在のグローバルな大学改革との関わりにおいて、各都市で大学が拡大発展した歴史をもとに、今後の社会変化に対応する大学の持続可能な発展がいかに可能になるか、国際的な議論と対話を企てる。これまでの研究業績が各人の専門分野に拡散している傾向があるため、科研課題に集約する形で研究発表や論文執筆を行うよう依頼し、年度末には最終報告書をまとめて関係者に配付する。
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