Project/Area Number |
23K22340
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Project/Area Number (Other) |
22H01069 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09080:Science education-related
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
岡田 大爾 広島国際大学, 健康スポーツ学部, 教授 (60413548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 達也 滋賀大学, 教育学系, 教授 (10311466)
松本 一郎 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (30335541)
木村 玲欧 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (00362301)
吉本 直弘 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10294183)
竹野 英敏 広島工業大学, 情報学部, 教授 (80344828)
安福 健祐 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (20452386)
澤口 隆 東洋大学, 経済学部, 教授 (50318755)
田島 大輔 福岡工業大学, 工学部, 教授 (10531452)
井山 慶信 広島国際大学, 健康科学部, 准教授 (30368807)
石原 茂和 広島国際大学, 健康科学部, 教授 (90243625)
齋 礼 広島国際大学, 健康科学部, 教授 (70352044)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
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Keywords | 避難率向上 / 感情 / 遠隔観測システム / 避難所 / 避難シミュレーション / 防災教育 / 理性 / 水害 / 土砂災害 / 津波災害 / 教育プログラム / 避難啓発 / 警報システム |
Outline of Research at the Start |
危険が迫る直前まで行動しない現状の抜本的改善を図るための啓発・教育プログラムを開発し,検証を行っています。 災害が迫る怖さを感じたり、避難所に避難したくなる感情による行動を活用しつつ,理性による各種データを活用した避難行動の計画づくりにつなげるための教材やプログラムが効果的であるかを調べます。 また、遠くで発生した危険を察知して,警報等で知らせるシステムを観察させるとともに児童生徒の知識・技能で設計製作や計測プログラム作成ができる遠隔観測システムを教材開発し,児童生徒が自ら製作し,それを観測地点に設置する活動を通して危機管理の自覚や観測の意義を感じさせるものであるかを評価します。
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Outline of Annual Research Achievements |
①水害や土砂災害が発生した地域の感情のSystem1と理性のSystem2による避難行動を分析した。その結果、避難行動により強く影響を及ぼすSystem1を活用するとともにSystem2につなげて冷静で安全確実な避難行動にすることが必要であることが判明した。②地質構造の高精細画像を撮影し、巨大地震の歴史の証拠をさぐる探究学習を支援する教材を作成した。③線状降水帯のメカニズムをわかりやすく学ぶ教材を作成した。④南海トラフ地震の津波のシミュレーションと地下街の避難シミュレーションを作成し、教育効果を検証した。⑤高精細画像で土石流の最高到達高度や発生回数の仮説づくりとその検証のための目的意識を持って臨んだ野外調査の教育効果の検証を行った。⑥毎年のように梅雨期や台風期に洪水で田畑が水につかり、100%避難をした避難所が停電となる地域に太陽光蓄電システムを構築し、避難所に避難したくなるようにする取り組みを行った。⑦平時は害獣から農作物を守るために赤外線センサ、カメラや声が出せるマイクがあって、非常時は(地下)水位や土砂移動等を感知するセンサを接続したボード型コンピューターを太陽光発電+蓄電池で駆動し、遠隔通信でモニターできる超格安システムを構築した。害獣対策と防災の両方に使えるためコストパフォーマンスが高いシステムを構築でき、高齢者が多い地域でも整備しやすく、持続可能で、国内外各地で普及しやすいセットを作成した。⑧コロナ感染症で東アジアや東南アジアに出張できなかったものの、国内で開催の国際会議に合わせて上海・台湾・タイ・韓国の研究者等と対面やZoomで遠隔観測システムの設置を含む研究協議が十分行えた。⑨様々な教材教具を学校や地域住民に提示して防災教育を大学生とともに行った。⑩以上の様々な取り組みを大学の防災教育に活用し、国際学会のシンポジウムの招待講演や司会を担当して議論を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①感情のSystem1と理性のSystem2の理解が児童・生徒・学生・住民に浸透し、彼らに焦点をあてた教材開発や教育効果検証の研究が進んでいる。②土石流災害跡の高精細画像を使った仮説づくりとその検証のために目的意識を持って臨んだ野外調査のSystem2の教育効果の検証を小学校と大学で行い、公表した。③線状降水帯に関する教材開発を行い、教育効果の検証計画が進んでいる。④南海トラフ地震の津波シミュレーションと地下街からの避難シミュレーションを作成し、大学生への教育効果について国際学会のシンポジウムの招待講演で公表し、議論を行った。⑤毎年のように梅雨期や台風期に洪水で田畑が水につかり、100%避難を行うものの、停電となる地域に太陽光蓄電システムを構築し、避難所に避難したくなるようにするSystem1の取り組みを行い、住民の避難訓練で使用方法を説明した。⑥水位監視システムの基盤を作り、論文を作成した。さらに、平時は農作物の害獣を察知する赤外線センとカメラ及び声が出せるマイクがあって作物を守り、非常時は(地下)水位や土砂移動等を感知し、遠隔でモニターできるSystem1の超格安システムは害獣対策と防災の両方に使えるためコストをおさえ、高齢の年金生活者の多い地域でも購入しやすく、国内外各地で普及しやすいセットを作成し、SDGsにも貢献できた。⑦タイや台湾に出張できなかったものの、国内開催の国際会議に合わせて上海・台湾・タイ・韓国の研究者等と対面やZoomで遠隔観測システムを提示して深く議論し、設置場所を含む研究協議で合意した。⑧災害に強い地域を目指して小中高大や地域、企業、行政と一緒にSTEAM、SDGsを推進した。⑨学校や防災士を含む地域から感謝されてマスコミ報道され、社会に貢献した。⑩国際大会で防災教育のシンポジウムで司会や発表者を務め、感情・理性両面の成果を口頭と論文で報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
①都市部の内水氾濫を想定した小学校の総合的な学習の時間における防災教育プログラムの開発に取り組む。②都市中心部の地下街浸水前の避難シミュレーションの教育効果を実際に視聴した際の主観的アンケート調査や恐怖感の生体検査等で検証する。③災害時に停電が頻発する避難所、あるいは高台の公園やキャンプ場の避難場所での電気の不便さを解消するため、太陽光パネル+バッテリー交換可能格安鉛蓄電池+100Vに変換するインバーター+3000円コントローラーによる格安で設置できるシステムを台風接近前や災害時(あるいはその防災訓練)に貸し出し、その効果について論文作成を行う。④地震からの早期避難を達成するために既存研究をもとに、18個の学習目標(4単元・12時限)を設定して宮城県の小学校で実践し、その結果を分析し、効果を確認する。⑤防災教育に関わり、フィールドを用いた学習を10回程度実施する。また、それに伴い野外学習を実践した学校にて防災・減災に関わるアンケートを実施し、如何に防災意識を高めるかについての理論研究を行う。⑥防災教育を直接支援した学校や地域の訪問だけで終わらせず、広く市民の意識を高めるためにメディアがどのような役割を担えるかについて災害報道担当者と議論を重ね、番組を作成する。⑦安全に海外渡航がしやすくなりつつある台湾やタイから、日本との共通の自然災害に関する防災・減災、復興教育についての共同開発、災害時、誰一人取り残さない持続可能な防災教育、文理融合型のSTEAM教育の視点を持った自然災害の教育内容、方法、システムの開発等を行い、さらに研究を発展させたい。
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