ntegrability of nonlinear partial difference and functional equations: a singularity and entropy based approach
Project/Area Number |
23K22401
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Project/Area Number (Other) |
22H01130 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
WILLOX Ralph 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (20361610)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,030,000 (Direct Cost: ¥13,100,000、Indirect Cost: ¥3,930,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 離散可積分系 / 関数方程式 / エントロピー / 特異点 / セル・オートマトン |
Outline of Research at the Start |
特異点は,数学と理論物理学にまたがる「可積分系」研究分野において非常に大きな役割を果たしてきた概念である. 一方,離散的な方程式においては,方程式の特異点構造が常差分方程式の可積分性を完全に支配することが知られているものの,非線形偏差分方程式やそれと密接な関係にある関数方程式の特異点については殆どわかっておらず,これらの方程式における可積分性の普遍的な定義も決定的な特徴も未だに知られていない. 以上の背景のもと,可積分系とみなされる非線形偏差分方程式と関数方程式の特異点構造を明らかにし,その構造が方程式の可積分性と捉えられる特徴にどのような影響を及ぼすかを理解することが本研究の主たる目標である.
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Outline of Annual Research Achievements |
特異点は,数学と理論物理学の多くの分野にまたがる「可積分系」を研究する研究分野で非常に大きな役割を果たしてきた概念であり,特異点の構造が方程式の可積分性と深く関係することは可積分系に関する長年の研究から明らかになってきた事実である. その関係についての理解が偏差分方程式の場合に著しく不足している事実を踏まえ,非線形偏差分方程式及び関連する関数方程式の特異点の分類を行うこと,及び,方程式の特異点構造とその方程式の可積分性に関する性質との関係を明らかにすること,を本研究の第一目的とする.また,その研究から得た理解を踏まえて,非線形偏差分方程式または関数方程式における可積分性を数学的に定義し,方程式の可積分性の判定手段を提唱することをもう一つの重要な目標とする.
令和4年度には上記の課題について以下の2つの重要な研究成果を挙げた. ・フランスのパリ・サクレ大学のBasile Grammaticosとインドのベロール工業大学のThamizharasi Tamizhmaniとの共同研究で,有名な可積分な偏差分方程式の「変形型離散KdV方程式」の特異点を分類し,その特異点同士の非自明な相互作用を可積分なセル・オートマトンで記述することに成功した.この結果のおかげで偏差分方程式の特異点などの解析的な性質と可積分系の代数的な性質の間に根深い関係が見えてきた. ・双有理写像の可積分性を測る「力学系次数」という指標と「写像の非自励化」という写像の重要な拡張方法の2つの無関係と思われる概念の間に,実はとても不思議な関係が存在することが数年前から知られている.その関係に基づく「full-deautonomisation」という可積分性を示すための手法が数年前に研究代表者を含む研究チームに提唱され,今回,長年適用外とされた写像のクラスにもこの手法を適用することに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
偏差分方程式の特異点の構造および特異点同士の相互作用についての研究は順調に進んでおり,可積分なセル・オートマトンとのとても興味深い関係などについての論文は既に出版済みである. また,2023年に入って,東京大学の数理科学研究科のAlexander StokesとTakafumi Maseとの共同研究で,full-deautonomisation手法の代数幾何学的な根拠を明らかにし,full-deautonomisation手法の正当性を双有理写像の割と広いクラスの場合に厳密に示すことができた.これは,場合によって,高次元の写像あるいは有理形偏差分方程式にも適用できる結果であり,離散可積分系という研究分野に大きな影響を与える結果であるとも言える.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度には主に以下のテーマについて研究を行う予定である. 1. 昨年度の研究の続きで,離散KdV(dKdV)方程式や離散mKdV(dmKdV)方程式と同様に,他の偏差分方程式における特異点を記述するsymbolic dynamicsをセル・オートマトンとして再解釈し,そのセル・オートマトンの性質を詳しく調べる.dKdV方程式とdmKdV方程式の場合には既知の可積分なセル・オートマトンが自然に現れてきたものの,他の方程式の場合には全く新しいセル・オートマトンが現れてくる可能性が高いので,場合によって,そのセル・オートマトンの性質や可積分性を調べる必要がある. 2. 非線形偏差分方程式に適用できる可積分性判定法の開発に向けて,まず偏差分方程式の簡約で得られる高次元の双有理写像の可積分性判定法を考察する予定である.そう言った判定法のうち,研究代表者らが数年前に提唱した「full-deautonomisation手法」が一つの特に期待できる判定法である.その方法の妥当性を測るため,簡約で適切な高次元の双有理写像を生成し,それらの写像の特異点構造及びfull-deautonomisationを考察する予定である. 3. A. Stokesが2020年に提唱した方法によって遅延型パンルヴェ方程式の特異点構造を調べることが可能となったものの,遅延型パンルヴェ方程式に適用できる代数的エントロピーのような可積分性の判定指標はまだ知られていない.そこで,まず,遅延型パンルヴェ方程式に対し,方程式の特異点構造に基づいて計算できる指標を考案し,その指標を偏差分方程式の簡約などで得られる常差分方程式の代数的エントロピーと関係づける.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)