Project/Area Number |
23K22467
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Project/Area Number (Other) |
22H01196 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14010:Fundamental plasma-related
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
大津 康徳 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50233169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 竜夫 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究チーム長 (10357478)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 負イオン / ナノ構造体 / 高周波磁化ホロー放電 / ナノウォール / 電子放出 / 負イオン源 / ホロー放電 / 容量結合型プラズマ / 誘導結合型プラズマ / ハイブリッドプラズマCVD / ホロー磁化放電 / 高密度水素プラズマ / 新規ホロー磁化放電 / 高出力負イオン源 / 高周波ハイブリッドプラズマ / レーザ光脱離法 |
Outline of Research at the Start |
フュージョンエネルギーのキー技術となる中性粒子ビーム装置では、低気圧かつ高密度プラズマを有する高出力の負イオン源が必要とされている。しかしながら、従来の放電を長時間安定駆動させるためには、「アルカリ金属フリー」、「高密度・低電子温度」、「メンテナンスフリー」の3つが、核融合プラズマの安定駆動の観点から大きな障壁となっており、喫緊かつ切迫した課題である。本研究では、「非アルカリ金属表面のナノ構造化」した「ネオホロー電極」により、「アルカリ金属フリー」「高密度・低電子温度」 「メンテナンスフリー」を実現させる新規ホロー磁化放電を確立し、高密度水素プラズマ生成を実現することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に構築したホロー電極を用いた容量結合放電とヘリカルアンテナを用いた誘導結合放電を組み合わせた高周波ハイブリッドプラズマCVD装置に、水素ガスを導入し、水素プラズマを生成させ、プローブを用いて水素ハイブリッドプラズマの特性を詳細に計測した。その結果、容量結合放電高周波電力を一定とし、誘導結合放電高周波電力を変化させることにより、負イオンの生成量が増加することを見出し、電子密度の約8倍高い水素負イオン密度を生成できることが世界で初めて明らかになった。この結果を国際会議にて報告した。今後、研究成果を国際的な学術雑誌に発表する予定である。 次に、カーボンナノ構造体を合成させるために、メタンガスと水素ガスの混合ガスを高周波ハイブリッドプラズマCVD装置に導入し、安定放電を実現させた。その後、基板ホルダーの加熱温度を変化させて、シリコン、チタン、銅の基板を用いて、薄膜合成実験を行った。2023年度末頃に、基板として、熱伝導率が高い銅箔板(厚み0.1mm)を用いて、基板ホルダー温度を700℃に設定し、メタン流量15sccm、水素流量10sccm、圧力10Paの条件下で、銅基板と基板ホルダー全面に黒い薄膜を合成することに成功した。現在、その分析中である。その結果を基に、最適条件を明らかにする予定である。また、加熱型プローブを用いて、メタン・水素混合ガスハイブリッドプラズマの特性を計測した。水素プラズマの研究成果と同様に、負イオン生成が期待されるデータが得られた。詳細は解析中である。今後、これらの成果を学会発表後、国際的な学術雑誌へ投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度では、カーボンナノ構造体の合成とそれを用いた新規ホロー磁化放電のプラズマ生成を目標としていた。しかし、メタンと水素の混合プラズマにより、基板ホルダーに組み込んでいるカートリッジヒーター端子の断線などの問題が生じた。交換用カートリッジヒーターの納期に時間がかかり、新規ホロー磁化放電のプラズマ生成まで達成することができなかった。辛うじて、年度末に、基板ホルダー温度700℃において、銅基板へのカーボンナノ構造体の可能性のある黒い薄膜を合成させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に、高周波ハイブリッドプラズマCVD装置を用いて、カーボンナノ構造体と考えられる薄膜を合成できたので、2024年度はその合成の最適条件を明らかにし、新規装置の電極へナノ構造体を設置し、高出力負イオン生成を実現できるプラズマ装置の構築を行う。
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