Project/Area Number |
23K22472
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Project/Area Number (Other) |
22H01201 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉山 貴彦 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90353440)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,770,000 (Direct Cost: ¥12,900,000、Indirect Cost: ¥3,870,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | リチウム6 / 模擬流動層 / 同位体分離 / クロマトグラフィー / ブランケット |
Outline of Research at the Start |
核融合ブランケット材である高濃縮リチウム6の生産に適した模擬流動層クロマトグラフィーシステムの開発を目的とする.吸着剤の粒径を数μmまで小さくし,これに環状化合物を有機合成により固定化することで新奇吸着剤を調製する.ブランケット用リチウム6の生産においては,濃縮性能だけではなく,生産速度の向上が肝要である.新奇吸着剤を用いた模擬流動層システムに対応した解析手法を構築し,操作パラメータや操作方式を最適化して,同位体材料の大量製造方法としてスケールアップ可能な新しい方法の提案に資する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,核融合ブランケット材である高濃縮リチウム6の生産に適した模擬流動層クロマトグラフィーシステムの開発である.本研究を構成する主要項目は,①プロセスシミュレーションによる吸着剤開発指針の調査,②粒径の小さいシリカビーズを担体とした新奇吸着剤の開発,③模擬流動層クロマトグラフィーによるリチウム同位体分離実験,④核融合炉ブランケット用リチウム6濃縮設備の基礎設計である.令和5年度は,このうち,項目②と③を中心に行った. 項目②については,令和4年度に調整した新奇吸着剤に関して,富山大学の協力を得て,窒素吸着試験及び熱重量分析を行ったところ,担体シリカビーズのそれと有意な差は認められず,細孔内にはクラウンエーテルを担持できていないことが示唆された. 項目③については,調製した吸着剤を充填した内径4.6 mm,充填長20 cm,充填量1.67 gのカラムを作製し,令和5年度に整備したクロマトグラフィー実験装置を用いてクロマトグラムを取得した.溶媒として水またはメタノール,溶質として塩化リチウムまたは酢酸リチウムを組み合わせた様々な濃度の試料水を用いた.多数回の繰り返し実験においてクロマトグラムの再現性は高く,クロマトグラフィー実験操作を精密に妥当に実施することができた.メタノールベース酢酸リチウムの場合について,吸着帯の前後5 %ずつを分取して同位体濃縮試料を得た.量子科学研究開発機構の協力を得て,ICP-MSにより試料中のリチウム同位体比を分析したところ,原料液,前端液,後端液の間に有意な差は見られず,同位体の分離は認められなかった. 吸着剤の調製,分析,クロマトグラフィー実験などの技術に習熟できたものの,有効な新奇吸着剤の調製はできなかった.そこで,協力研究者と議論し,インシピエントウェットネス法を基本として,細孔内で着実に合成反応を行う方法について示唆を得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初掲げた4つの研究項目に関して,項目①のプロセスシミュレーションによる吸着剤開発指針の調査については,計算モデルを確立し,計算コードを整備でき,計画以上に進捗した. 項目②の粒径の小さいシリカビーズを担体とした新奇吸着剤の開発に関しては,調製環境が整い,基本的な調製技術,分析技術に習熟した点は進捗が十分であるものの,肝心の同位体分離性能が得られなかったため,再検討が必要である. 項目③の模擬流動層クロマトグラフィーによるリチウム同位体分離実験については,実験装置の構成要素をほぼ取得して整備できたものの,単一のカラムの試験を実施する状況であり,模擬流動層実験を行う段階に到達していないため,進捗はやや遅れていると考える. 項目④の核融合炉ブランケット用リチウム6濃縮設備の基礎設計については,項目①に関連して,計算コードは完成しているため,実測値との比較による検証のため項目③の実験データを待つのみであり,計画以上に進捗している. 以上の理由により,総合的にはやや遅れているとの自己評価となった.
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Strategy for Future Research Activity |
最も補強が必要な項目②については,富山大学および量子科学研究開発機構から支援を得る計画であり,令和5年度にも一部先行して行い,成果が得られ始めている.より具体的には,環状化合物をシリカビーズの細孔内に確実に固定化する必要があり,インシピエントウェットネス法を多段階に適用することで,合成反応に必要な薬品を多孔質内にローディングする方法を試験する. 項目③については,②の吸着剤の完成と,令和6年度に装置を増強することで,計画を達成できる見込みである.令和6年度の早期に項目①から③の全てを整え,実験とシミュレーションを総補的に行うことにより,模擬流動層プロセスの適切な運転条件を明らかにするとともに,実験データを蓄積する.作成した計算コードにより模擬流動層のプロセスシミュレーションを行い,単位カラムの長さや切り替えタイミング,流量などの所定の運転条件に対して生産性が高まるように,吸着剤の粒径と吸着容量の最適値を求め,吸着剤開発の指針を定める.項目④は,項目②と③の課題を解決することで,自動的に速やかに目的を達成できる.
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