Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
宇宙での元素合成過程において速い中性子捕獲過程(r過程)は、鉄より重い重元素の約半分を生成したと考えられていが、その起源天体と全貌は未だ未解明である。金や白金などの重元素を含むr過程第3ピークは、中性子魔法数N = 126をもつ中性子過剰核の閉殻構造に起因して生成されたと考えられているが、その周辺核の原子核特性値は依然として未測定であり、N = 126の中性子過剰核が閉殻構造を持つか否かさえ定かではない。本研究は、新たに開発したHeガスセルと多重反射型飛行時間測定装置を用いて高精度質量直接測定を行い、その系統性からr過程第3ピーク滞留核近傍まで閉殻構造が保持されているのかどうかを検証する。