Project/Area Number |
23K22555
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Project/Area Number (Other) |
22H01284 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17010:Space and planetary sciences-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西谷 望 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (10218159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 智昭 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 特任准教授 (30467344)
新堀 淳樹 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 特任助教 (30555678)
寺本 万里子 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (10614331)
小路 真史 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 特任助教 (80722082)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,070,000 (Direct Cost: ¥13,900,000、Indirect Cost: ¥4,170,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥12,220,000 (Direct Cost: ¥9,400,000、Indirect Cost: ¥2,820,000)
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Keywords | 中緯度SuperDARN / ジオスペース擾乱 / イメージング受信機 / 磁気圏・電離圏・熱圏相互作用 / 高時間・空間分解能観測の実現 / 高時間・空間分解能の実現 / ジオスペース / 電離圏・磁気圏ダイナミクス / 大希望対流 / 磁気流体波動 / 伝搬性電離圏擾乱 |
Outline of Research at the Start |
全世界的電離圏観測網である、中緯度SuperDARNの1基である北海道-陸別第一HFレーダーにイメージング受信機を実装し、高時間・空間分解能化をはかる。上記の高性能化を実現して得られるデータを活用し、また他の観測データを併用することにより地球近傍磁気圏・電離圏(ジオスペース)の短周期擾乱生成のメカニズムの解明に取り組み、擾乱現象の生成・発達・伝搬・消滅メカニズムを明らかにする。さらには、これらの変動現象の探求・解明を通じて、ジオスペース内の磁気圏・電離圏・熱圏の領域間相互作用の重要性を、実際のSuperDARN・観測データにより実証する。さらには宇宙天気研究・予報への応用の糸口をつける。
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Outline of Annual Research Achievements |
SuperDARN(Super Dual Auroral Radar Network)レーダーは世界10か国以上の国際協力により運営されている大型短波(HF)レーダーのネットワークである。本研究課題においては、従来のSuperDARNレーダーの数倍の能力を持つ、高時間・空間分解能を実現するイメージング受信システムをSuperDARN北海道-陸別第一HFレーダーに実装し、高時間・空間分解能の観測を実施することを目的として、イメージング装置の構築を進めた。具体的には、観測を開始するための基本的な設計、および主要な物品の購入を完了した。 新しく導入するシステムにより現在の時間(約1-2分)・空間(数十km)分解能を数倍から10倍程度に強化し、従来観測することが困難であった短周期・小空間スケールの現象を観測できる体制を確立することが最終目標であるが、新装置がまだ完成していないため、既存のSuperDARNを中心としたデータ解析を進めた。既存のSuperDARN HFレーダー観測データに、磁気圏の直接観測情報を含む人工衛星観測データや、電離圏電子密度情報を含むGNSS TECデータ・電離圏・磁気圏電流の変動等の情報を含め地磁気観測データを併用することにより、(a) 磁気流体脈動、(b) 電離圏・磁気圏の外的・内的要因により励起されるレスポンス、(c) 地震・火山等により励起され伝搬する擾乱、の特性に関する解析研究を進めた。 また別予算を活用してカナダ・サスカチュワン大学の研究者・技術者を3名招へいし、今後完成を目指しているイメージング受信装置の構築・ソフトウェア整備、およびこれを活用した研究テーマに関する議論・情報交換を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度には本研究課題の基幹をなす、イメージング受信装置の完成までには至らなかったが、2023年度以降に完成させて観測を開始するための基本的な設計、および主要な物品の購入は完了した。また、並行して実施した既存のデータを活用した解析により、複数の成果を出すことができた。 また別予算を活用して、同様に(構成の異なる)イメージング受信装置を開発しているカナダ・サスカチュワン大学の研究者・技術者を3名招へいし、イメージング受信装置の構築・ソフトウェア整備、およびこれを活用した研究テーマに関する議論・情報交換を実施し、これにより当該研究課題によるイメージング受信装置構築のための重要な情報を入手することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度以降には2022年度に引き続き、本課題実施の中核をなす、SuperDARN北海道-陸別第一HFレーダー用のイメージング受信システムのハードウェアの購入・製作に注力する。順調に行けば2023-2024年度から試験運用を開始し、2024-2025年度より正式運用に移り、継続して観測およびデータ収集を実施する。並行して、既存の装置で取得されたSuperDARN北海道-陸別第一・第二HFレーダーデータをはじめとするSuperDARNデータ、および人工衛星・GNSS・地磁気データの解析を先行して進める。 新たに製作する装置の継続的な運用に当たっては、イメージング受信システムで取得される大量のデータの処理方法が大きな課題となってくる。これについては同様の取り組みを行っている国内外の研究グループ(例: カナダ・サスカチュワン大学)との情報交換により、ソフトウェアの整備を進める。 三つの主要テーマである(a) 磁気流体脈動の詳細時間・空間構造、(b) 電離圏・磁気圏の外的・内的要因により励起される変動(レスポンス)、(c)地震・火山等により励起され下層大気を経由して伝搬する擾乱について、特に磁気緯度依存性、地方時依存性や地理座標依存性を明らかにすることを目標としてイベント解析および重畳解析に取り組む。 人工衛星(あらせ)との共同観測(主としてプラズマ対流)やGNSSデータとの共同観測(電子密度変動)も並行して進める。 米国地球物理学会をはじめとする、海外の国際会議等での発表のため研究者を数名海外に派遣する。また、これも状況によるが、必要に応じて学術・技術交流のために研究者・技術者をカナダをはじめとする海外に派遣する。
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