| Project/Area Number |
23K22570
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| Project/Area Number (Other) |
22H01299 (2022-2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 17020:Atmospheric and hydrospheric sciences-related
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 正人 九州大学, 応用力学研究所, 助教 (00749179)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 優 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (90746398)
建部 洋晶 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(環境変動予測研究センター), グループリーダー (40466876)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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| Keywords | 海氷 / テレコネクション / 北極ー中緯度連関 / 地球温暖化 / 異常気象 / 大気海洋相互作用 / 大気海洋結合 / 北極-中緯度連間 / 北極-中緯度連関 |
| Outline of Research at the Start |
地球温暖化に伴う北極海氷の減少が中緯度域の気象や気候へ与える影響の解明は世界的な研究課題の一つとなっている。特に、冬季ユーラシア大陸の中央部から東アジアで近年頻発する異常寒波や寒冬の発生に北極海氷減少が遠隔に影響している可能性が指摘されているものの、依然として不確定性が大きい。世界的な議論を前進させるためには、寒波・寒冬をもたらす大規模大気循環変動であるWACEパターンと北極海氷変動とを一つの結合系と捉え直し、新しい観点から問題を再考する必要がある。本研究は、最新の大気海洋結合モデルならびに大気モデルを駆使し、WACEパターンと北極海氷変動との相互作用のメカニズムを解明する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
人為起源の気候変動が北極-北極外間の遠隔影響過程(北極-中緯度連関)に与える影響を定量化するために、大規模アンサンブルデータを用いて、2017/18年冬のユーラシア大陸中央部の厳寒を対象としたイベントアトリビューションを行った。その結果、人為影響の評価がWACEパターンのモデルバイアスの有無やその補正方法に大きく依存してしまうことが分かった(Mori et al. 2025)。 また、昨年度までに実施した数値実験より、WACEパターンのみならず、太平洋北米 (PNA) パターンや北大西洋振動(NAO)などの他の主要変動モードも大気-海洋-海氷結合により強化されることが明らかとなったが、PNAに関しては実験設定の制約から結合の影響が過小評価されている可能性があった。そこで、大気モデルを用いて追加の大規模アンサンブル実験を実施し、大気海洋結合がPNAの形成・維持に与える影響を再調査した。その結果、やはり前回の実験では結合効果が過小評価されており、大気海洋結合がPNAの変動の約16%を説明することが分かった(Mori et al. 2024, GRL)。この結果は環北極域で卓越するWACEやNAOの結合効果を理解する上で大きなヒントになると考えられる。 また、PNAパターンに代表される北太平洋の冬季に見られる多様な南北テレコネクションについて、卓越パターンが非卓越パターンに比べて強化されるメカニズムをエネルギー論的に説明できることが分かった(Satoh et al. 2025)。また、その様子が地球温暖化に伴ってどのように変化するかの解析を進めた。またCO2濃度増加に引き続いて濃度を減少させた気候モデルシミュレーションにおいて同じ温暖化レベルの期間を比較し、冬季北太平洋域における降水分布の非対称性とそのメカニズムを調査した(Xu et al. 2025)。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人為起源の温暖化がWACEパターンを介した厳冬の発生に影響を与えているか否かについて調査を行い、論文としてまとめることができた。また、大気-海洋-海氷結合の影響を調査するための追加の数値実験を行い、PNAパターンの形成・維持に対する結合のインパクを定量化し、論文としてまとめることができた。また、PNAに関連して複数の論文を出版することができた。 このように、大気海洋結合モデルや大気大循環モデルによる大規模アンサンブル実験の解析から、大気-海洋-海氷結合が主要な大気変動モードを増幅するメカニズムが明らかになってきた(passive atmosphere-ocean coupling)。しかし一方で、WACEパターンやNAOに関しては、上記のメカニズムに加え、海氷の近傍でactiveな海洋から大気への影響も示唆される(active atmosphere-ocean coupling)。相互作用のメカニズムをより深く理解するための調査を引き続き行う予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
大気海洋結合モデルや大気大循環モデルによる大規模アンサンブル実験の解析から、大気-海洋-海氷結合が主要な大気変動モードを増幅するメカニズムが明らかになってきたが、WACEパターンやNAOに関しては、海氷の近傍でより複雑なプロセスが働いている可能性が示唆された。相互作用のメカニズムをより深く理解するための調査を引き続き行う予定である。
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