Project/Area Number |
23K22578
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Project/Area Number (Other) |
22H01307 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17030:Human geosciences-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山田 桂 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (80402098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香月 興太 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 講師 (20423270)
多田 隆治 千葉工業大学, 地球学研究センター, 嘱託主席研究員 (30143366)
鈴木 健太 千葉工業大学, 地球学研究センター, 研究員 (40913629)
入野 智久 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (70332476)
多田 賢弘 千葉工業大学, 地球学研究センター, 研究員 (80909565)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,810,000 (Direct Cost: ¥13,700,000、Indirect Cost: ¥4,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
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Keywords | 霞ヶ浦 / 完新世 / 降水 / 過去6000年 / 洪水史 / 洪水履歴 / 洪水 / 過去5000年間 |
Outline of Research at the Start |
過去100年間の気象観測データによれば,年降水量は変化していない一方で,短時間降水量は増加し,洪水の発生季節の変化なども確認されている.このような短時間降水量の増加や集中豪雨が発生する季節の変化は過去にも見られたのか,またそれは時代と共に現在までどのように変化したのか,を数千年前まで遡って明らかにするため,茨城県霞ヶ浦の湖底堆積物を用いて砕屑物の供給源や粒度,化石群集や生物殻の同位体比分析に基づき,高時間分解能で解析を行う.この解析を通して,関東東部を対象に,過去5000年間について,発生頻度,洪水の季節ごとの発生割合や規模を復元し,過去の集中豪雨の実態を解明する.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年5月から6月にかけて,霞ヶ浦(西浦)の南東(KS23-01)と北西(KS23-02)の2地点において,パーカッションピストンコアラーを用いて,長さ4 mを超えるコア試料を採取した.また,各地点ではリムノスコアラーであらかじめ表層堆積物を乱さずに採取した.いずれのコアも長さ約1 mに切断した後,縦に半割し,それぞれ記載と写真撮影をおこなった. 半割した片方の試料はCTスキャン,磁化率の測定,元素濃度測定用にスラブ試料を切り取り,残りは厚さ2 cm間隔で分割した.もう片方は厚さ1 cmより細かな検討を行うためと珪藻分析用に,Lチャンネルを用いて試料を採取した.その残りは,有機物分析用を分取した後,貝形虫および粒度分析用試料とし,厚さ1 cmにカットして保存した. 高知大学海洋コア国際研究所の機器を借用し,KS22-03,KS22-04,KS23-01, KS23-02コアから得たスラブ試料について,CTスキャンによる堆積構造の観察,マルチセンサーロガーによる磁化率の測定をおこなった.その結果,各試料の堆積構造やその変化を把握することができた.また,KS23-02コアについては複数枚のテフラ層が存在することがわかった. KS23-02試料は顕微鏡下での堆積物の観察を行い,浅間Aなど湖内で追跡できるテフラ層を確認し,堆積速度を見積もった.また,KS23-01とKS23-02の試料から得られた二枚貝殻2試料を外部に委託し,14C年代測定を実施した.これらの結果に加え,分析を実施した二枚貝の14C年代測定の結果と合わせて,KS22-04及びKS23-01コアは過去6000年間を,KS23-02は過去3000年間の堆積物を保存していることが明らかになった.さらにKS22-04, 23-01及び23-02コアの全ての試料について,粒度分析を行い,その変化から古環境変遷を検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度には2022年度に採取できなかったコアも採取し,2022年度までの遅れを取り戻すことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年は粒度分析データの解析により供給源を推定するとともに,洪水によってもたらされた堆積物を分離する.また,その洪水堆積物の中に含まれる元素濃度や珪藻の観察を行う.まだ結果が得られていない14C年代測定の分析を引き続き行う.
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