Project/Area Number |
23K22616
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Project/Area Number (Other) |
22H01345 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17050:Biogeosciences-related
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
齊藤 諒介 山口大学, 大学院創成科学研究科, 講師 (90772385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海保 邦夫 東北大学, 理学研究科, 名誉教授 (00143082)
高橋 聡 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (60615251)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,070,000 (Direct Cost: ¥13,900,000、Indirect Cost: ¥4,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥13,780,000 (Direct Cost: ¥10,600,000、Indirect Cost: ¥3,180,000)
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Keywords | 大量絶滅 / 気候変動 / 堆積有機分子 / 生物ポンプ / 大規模火山活動 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、大量絶滅時の気候変動を決めるメカニズムと陸海環境応答の解明を行う。鍵となる有機分子、コロネンは、通常の森林火災よりも高温で生成する芳香族炭化水素で、有機物から大規模火山噴火と小惑星衝突により多く生成される。それらの濃集は後期デボン紀とペルム紀末と白亜紀末の大量絶滅層準で認められた。これをペルム紀末の様々な堆積物でも確かめてその有用性を確実にし、オルドビス紀末大量絶滅について確かめ、各大量絶滅の大元の原因を確定する。さらに、寒冷化と同時の大量絶滅と温暖化と同時の大量絶滅を記録した地層中のコロネン含有比から気候変動を推定して、既知の表面海水温変化値との整合性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度における主な研究成果は次のとおりである。 1. 英国で採取した地質試料や採取済みの南中国の地質試料の有機分析を行った。英国で採取したオルドビス紀末の試料に関しては堆積岩の外側と内側の濃度差の比較を行い地層由来以外の有機物に汚染されていないか確認したところ、汚染はされていないことが確認された。ただし被熱温度が高すぎて、有機分子の保存が良くなかった。南中国のオルドビス紀末の試料の有機分析からは、大量絶滅時にコロネンの異常濃集が認められ、かつその層序的位置は水銀で認められている異常濃集とほぼ同じ層序的位置であった。これによりオルドビス紀末の大量絶滅では大規模火山活動が関与している可能性を示しており、有機分析からその証拠が初めて示された。 2. ペルム紀末大量絶滅とその直後の前期三畳紀の地層記録におけるコロネンの層序的記録に基づいて当時の大量絶滅と大規模火山活動の因果関係を確認した。また、コロネンの層序記録に基づいて大規模火山による炭素投入量を見積もるという新しい試みを行い、炭素循環モデル計算の結果、当時の炭素循環が大規模火山噴火によって擾乱を受けていることを確かめた。その結果としてペルム紀末大量絶滅からの回復が遅れていたことも確認した。これらの結果を国際誌に発表した。 3. 分担者の名古屋大学では岩石を粉末化するクリーンベンチの作成、岩石粉末を酸処理するためのドラフト排風装置周辺の実験環境の設営を行った。愛知県犬山、京都府福知山において古生代ー中生代の地質の調査を行った。 4. 英国のオルドビス紀―シルル紀境界から採取した連続的試料のすべての粉末化を行い、元素分析と水銀同位体測定のために、研究分担者へ送付した。堆積岩の燃焼化学分析の結果を論文原稿にまとめ、Scientific Reportsに投稿し、アクセプトが確実な状態になった(2024年4月にアクセプトされた)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オルドビス紀―シルル紀境界の有機化学分析はすでに開始し、大規模火山噴火活動と大量絶滅、気候変動の関係を示唆する結果が得られつつある。堆積岩の加熱の際に放出される気候ガスの燃焼化学分析の結果は国際誌にもう少しで受理される。ペルム紀末大量絶滅およびその直後の前期三畳紀におけるコロネンの層序記録にもとづく新たな炭素循環モデル計算は成功し、国際誌に受理されている。
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Strategy for Future Research Activity |
中国と英国のオルドビス紀―シルル紀境界の有機化学分析を完了し、元素分析と水銀同位体測定を行い、結果を論文にまとめ査読付き国際誌投稿する。設置した実験・分析環境でのブランク分析と標準試料の繰り返し分析による再現性の確認を行う。準備が整い次第、各大量絶滅期の堆積岩の化学組成分析を進める。
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