Project/Area Number |
23K22622
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Project/Area Number (Other) |
22H01351 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18010:Mechanics of materials and materials-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 剛 東北大学, 工学研究科, 准教授 (30436159)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,140,000 (Direct Cost: ¥7,800,000、Indirect Cost: ¥2,340,000)
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Keywords | 多層カーボンナノチューブ / 複合材料 / マルチスケールメカニクス / 構造制御 / 力学的特性 / 引張強度予測 |
Outline of Research at the Start |
多層CNTは複合材料の強化材料として期待されているが,既存材料の力学特性を超える複合材料の創製には至っていない.その理由は,ナノ・ミクロ・マクロの「各スケールにおける構造と力学特性の関係」ならびに「スケール間の構造の結びつき」が明らかになっていないからである.本研究では,ML-MD法を用いて多層CNTの強度特性の支配構造を明らかにし,実験手法で目指すべきナノ構造を発見する.さらに,ミクロスケールの多層CNT紡績糸の強度特性との関係を見出すことを橋渡しとして,一方向多層CNT紡績糸プラスチック複合材料の強度予測手法を確立することでナノとマクロの結びつきを明らかにすることを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
(1)初年度に構築した多層CNT単味の構造探索手法を基に、多層CNT紡績糸の構造最適化手法を構築した。機械学習支援分子動力学シミュレーション法を用いて多層CNT紡績糸の構造パラメータであるCNT層数、中空空間寸法、層間架橋結合密度、カイラリティー、CNT本数ならびに撚り角度の組み合わせの中から最も大きな公称引張強度が得られる最適構造の探索を行った。その結果、多層CNT紡績糸の公称引張強度に最も大きな影響を及ぼす構造は多層CNTの最外層とその内側の層間架橋結合密度であることを明らかにするとともに、多層CNTの中空空間寸法に加えて紡績糸の撚り角度も実験研究で制御すべきナノ構造であることが示された。 (2)CNT層間に荷重伝達を担う架橋結合を導入することを目的として、多層CNT紡績糸の開繊材を評価対象にして、電子線照射による構造制御に加えてRaman分光法と電子線透過顕微鏡を用いた構造評価を実施した。その結果、多層CNT紡績糸を対象とした電子線照射材では認められていない構造変化が確認され、電子線照射を行う適切なCNT試料寸法が存在することがわかった。 (3)多層CNT紡績糸複合材料の引張強度予測手法を構築することを目的として、2本の多層CNT紡績糸をマトリクス樹脂に平行に埋入した2本繊維複合材料を評価対象としてX線CT観察下においてフラグメンテーション試験を実施した。その結果、負荷ひずみの増加に伴う多層CNT紡績糸の破壊イベントを観察することに成功するとともに、紡績糸はその強度分布に従い破断を生じるのではなく、CNT紡績糸の破断場所に近い位置で隣接CNT紡績糸が破断を生じることがわかった。これは、先に破断したCNT紡績糸が担っていた荷重がマトリクス樹脂を介して隣接するCNT紡績糸の早期破断を誘起したことを示すものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した次年度の研究実施計画に対して、研究実績の概要で記載した成果を上げることができており、おおむね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究を遂行する上で特に大きな問題点はない。したがって、令和6年度も研究計画調書に記載した4つの研究課題をスケジュールに沿って遂行をしていく予定である。特に、電子線処理により得られた異なるナノ構造を有する多層CNTを評価対象として、破壊プロセスの違いに着目した力学特性評価を実施する。定量的な力学特性評価は走査型電子顕微鏡環境下で駆動するナノマニピュレータを用いて行い、ナノ構造変化と破壊機構との関係評価にはTEM観察下で動作する一軸延伸ホルダーを用いて行う。加えて、2本の多層CNT紡績糸をマトリクス樹脂に平行に埋入したフラグメンテーション試験により、破断した多層CNT紡績糸が隣接する健全な多層CNT紡績糸の破壊特性に及ぼす影響を評価する。樹脂環境下における多層CNT紡績糸の破壊特性を一方向繊維強化複合材料の引張強度予測のためのマイクロメカニクスモデルに導入することにより一方向多層CNT紡績糸複合材料の引張強度予測を行う。
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