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Study on Nano-in-process Measurement of Glass Surface Layer using Electron Enhanced Raman Scattering Spectroscopy (EERS) in Laser Filamentation

Research Project

Project/Area Number 23K22646
Project/Area Number (Other) 22H01375 (2022-2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2022-2023)
Section一般
Review Section Basic Section 18020:Manufacturing and production engineering-related
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

高谷 裕浩  大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70243178)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 水谷 康弘  大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40374152)
上野原 努  大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (10868920)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Keywords精密ガラス加工表面 / ナノ・クラック計測 / フェムト秒パルスレーザ / レーザフィラメント / 電子増強ラマン散乱効果 / 加工計測 / ナノ・インプロセス計測 / クラック先端応力場
Outline of Research at the Start

近年,ガラスは広範な製造分野において新たな応用展開が進み,持続的な安全性・耐久性・信頼性が求められている.ガラスの研磨工程において,最終仕上げ面に残存するナノ・クラックを極限まで低減することができれば,理論強度に迫る高強度化が可能となる.そこで本研究は,フェムト秒パルスレーザのレーザフィラメント電子増強ラマン散乱効果による超高感度化によって,ナノ・クラック先端応力場のラマン分光解析に基づいたクラック深さ推定を可能とする,新たなナノ・クラックの応力・深さ計測原理を確立する.それにより加工プロセスを最適制御し,ガラスの本質である脆さを克服するナノ・インプロセス計測・解析手法の実現をめざす.

Outline of Annual Research Achievements

近年,ガラスは広範な製造分野において新たな応用展開が進み,持続的な安全性・耐久性・信頼性が求められている.ガラス研磨工程において,最終仕上げ面に残存するナノ・クラックを極限まで低減することができれば,理論強度に迫る高強度化が可能となる.そこで本研究は,フェムト秒パルスレーザのレーザフィラメント電子増強ラマン散乱効果による超高感度化によって,ナノ・クラック先端応力場のラマン分光解析に基づいたクラック深さ推定を可能とする,新たなナノ・クラックの応力・深さ計測原理を確立する.本年度は,レーザフィラメント生成メカニズムの解明およびその制御方法を確立するため,基本光学系の設計・試作とその基本動作検証および極微弱ラマン散乱分光計測と2光子吸光励起蛍光計測の基礎実験に注力し,つぎの研究成果[1]から[3]を得た.
[1]:フォトンカウンティングレベルの超高感度分光器を組み込んで極微弱光ラマン分光計測光学系を設計・試作し,さらに表面層深さの励起位置を定量的に分析するため,共焦点法による位置検出光学系を導入した.
[2]:計測システムの再現性を保証するための基準試料としてダイヤモンドを選定し,ラマンスペクトル計測を遂行した.ローレンツフィッティングによってラマンスペクトルピーク値の測定精度向上を確認し,ラマンスペクトルのピーク波数および半値全幅の微小変化に基づいて,クラック生成による分子構造変化との関連性を解析するための測定システムの有効性を示した.
[3]:サファイアガラスの融点は2040 ℃であるため,レーザフィラメント電子増強ラマン散乱効果(LFmEER)の特性解析用試料として適している.そこで,光学結晶として優れた光学特性を有するサファイアガラスのラマンスペクトル計測の基礎実験を遂行した.十分なSN比を確保するために,最適な測定条件を同定する必要があることを明らかにした.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

提案する新規な計測原理は,同一の測定機でマイクロ-ナノ・クラックのシームレスなインプロセス計測を実現するため,レーザ後方散乱法によるマイクロ・クラック深さ計測の機能も包括する.そこで本年度は,研究課題:レーザフィラメント生成メカニズムの解明およびその制御方法の確立,を達成するため,レーザフィラメント生成・観察光学系の構築とその動作特性を明らかにするための基礎実験を遂行した.レーザフィラメントを生成するためのLFmEERS励起用フェムト秒パルスレーザ光,および後方散乱計測の照明光とラマン散乱計測の励起光を兼ねる輪帯状レーザ光を,ガラス加工表面に同時に入射する光学系構成を実現し,さらにレーザフィラメント直接観察用の共焦点光学系も実装する必要がある.その基本光学系である極微弱光ラマン分光計測光学系と表面層深さの励起位置を定量的に分析するための共焦点法による位置検出光学系を包括した基本光学系の設計・試作を完了し,レーザフィラメントの生成・観察およびLFmEERS励起光制御方法を検討するための基礎となる計測システムの再現性およびLFmEERの特性解析用試料の有効性を明らかにした.さらに,LFmEERS計測法では非破壊的・非侵襲的にガラス内部に生成可能なレーザフィラメントの制御性に関する基礎現象を調べるため,集光フェムト秒パルスレーザ光を用いた2光子吸光励起蛍光計測実験を遂行した.レーザフィラメントの解析および生成・観察に基づいた,LFmEERS励起光制御の制御パラメータを明らかにするための基礎実験手法として,多光子吸収による多光子電離の誘起原理に基づいた現象解析の有効性を示すことができた.以上の研究進捗状況から,レーザフィラメント生成・観察光学系の構築と基礎実験の遂行を目標とする本年度の研究計画において「概ね順調に進展している」の評価とした.

Strategy for Future Research Activity

測定系はレーザ後方散乱計測系,LFmEERS計測系および共通の励起光光学系からなり,マイクロ-ナノ・クラックの深さおよび応力計測機能を構成する.基礎実験ではレーザフィラメント直接観察用の共焦点光学系の実装も不可欠である.レーザ後方散乱法のマイクロ・クラック深さ計測原理に基づき,深さ50ミクロン程度のマイクロ・クラック計測を行うと同時に,集光フェムト秒パルスレーザの光子密度が高い焦点近傍で局在的に形成されるレーザフィラメントを利用したLFmEERS計測法に基づき,深さ10nm-1ミクロン程度のナノ・クラック計測を行う.レーザフィラメントを生成するためのLFmEERS励起用フェムト秒パルスレーザ光,および後方散乱計測の照明光とラマン散乱計測の励起光を兼ねる輪帯状レーザ光を,ガラス加工表面に同時に入射する高精度な励起―計測光学系の構築とその優れた繰り返し計測特性が要求される.そこで,研究課題:レーザフィラメントによる増強ラマン分光計測に関する基本原理を確立するため,本年度構築した,極微弱光ラマン分光計測光学系と表面層深さの励起位置を定量的に分析するための共焦点法による位置検出光学系を包括した基本光学系に,レーザフィラメントを生成するためのLFmEERS励起用フェムト秒パルスレーザ光,および後方散乱計測の照明光とラマン散乱計測の励起光を兼ねる輪帯状レーザ光入射光学系を設計・試作する.ダイヤモンドの基準ラマンスペクトル計測によってその動作検証と動作特性を明らかにするとともに,サファイアの基準ラマンスペクトル計測によってLFmEERSの詳細な現象解析を行い,多光子電離による多量の自由電子によって金属的性質を示す電子増強ラマン効果(EERS)が誘起されるプロセスを明らかにする.さらに,レーザフィラメントの自発生成(約2.5ns間)に同期したラマン分光計測手法を確立する.

Report

(1 results)
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 光後方散乱パターンによるガラスマイクロクラックの構造解析2023

    • Author(s)
      山本楓真, 高谷裕浩, 水谷康弘, 上野原努
    • Organizer
      日本機械学会2022年度学生員卒業研究発表講演会,2023
    • Related Report
      2022 Annual Research Report
  • [Presentation] 切削液の二光子励起蛍光を利用した工具刃先形状の機上計測に関する基礎研究2023

    • Author(s)
      秋田仁, 上野原努, 水谷康弘, 高谷裕浩
    • Organizer
      日本機械学会2022年度学生員卒業研究発表講演会,2023
    • Related Report
      2022 Annual Research Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-08-08  

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