次世代発電サイクル創成のための超臨界二酸化炭素流動の解明と数理モデル構築
Project/Area Number |
23K22666
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Project/Area Number (Other) |
22H01395 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19010:Fluid engineering-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
古澤 卓 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (80637710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 弘法 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (20844335)
柴田 貴範 岩手大学, 理工学部, 教授 (20902365)
山本 悟 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (90192799)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 超臨界二酸化炭素 / 数値流体力学 / 熱交換器 / 超臨界流体 / 二酸化炭素 / ブレイトンサイクル / 非平衡凝縮 |
Outline of Research at the Start |
次世代発電サイクルなどで課題となる超臨界流体の流動現象を明らかにすることで,新たな超臨界二酸化炭素サイクル構築に資する基盤技術を構築することを目指す.超臨界二酸化炭素を用いた流体機械および熱交換器内部の非定常流動を正確に予測できる数値解析手法,臨界点近傍の熱物性値変化を考慮した数理モデルを構築する.さらに熱交換器流動に関する基礎実験を行うことで臨界点近傍の流体流動を解明する.これらの結果から臨界点近傍の熱物性値変化を考慮したサイクル設計手法および数理モデルを提案することで超臨界条件のサイクル設計の高度化を図る.
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Outline of Annual Research Achievements |
超臨界二酸化炭素ブレイトンは二酸化炭素を冷媒として利用した高効率発電サイクルであり,間接加熱方式では臨界点近傍で動作する圧縮機および熱交換器,タービンで構成されている.臨界点近傍では定圧比熱や密度などの熱物性値が急激に変化することから,圧縮機や熱交換器の内部流動は理想気体流動とは大きく異なることが予想されるもののこれまでには十分に明らかにされていなかった.特に熱交換器内部では加熱によって急激に超臨界二酸化炭素の密度が小さくなることから非定常流動および不安定な流動が誘発されることが予想された.本年度は特に熱交換器内部流動について加熱管路内部について一次元および三次元の流動解析を行うことで臨界点近傍の超臨界流体流動を明らかにした.超臨界二酸化炭素ブレイトンサイクルの熱交換器流動についてModelicaによる解析モデルを構築して加熱管路の流動について一次元解析を行った.さらに既存の研究を元に超臨界二酸化炭素流動において不安定流動が生じる条件を評価した.三次元Large Eddy Simulationを用いた超臨界流体流動解析手法を構築して,入口から十分に発達した乱流が流入する条件で加熱管路を通る超臨界流体流動の解析を行った.加熱壁面近傍での急激な密度変化によって不規則な温度プルームが生じることを明らかにした.特に矩形加熱管路では密度変化によって管路断面におけるプラントルの第二種二次流れの強さが変化することを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度はまずこれまでに構築したLarge Eddy Simulationによる超臨界流体流動解析手法を用いて加熱管路内部の非定常流動および管路損失の予測を実施した.一方で,計算の安定化のために導入したDouble Flux法について臨界点近傍条件の流動解析に適用した場合には保存性が著しく低下することが明らかになり,管路内部の損失については十分な解明に至らなかった.一方で,いくつかの条件で管路内部の保存性を検証して本手法の影響が小さい条件を選定した.三次元流動解析の結果から加熱面近傍の非定常流動が加熱に大きな影響を及ぼすことを明らかにした.一方でModelicaによる解析モデルを構築して不安定流動の一次元解析手法を構築できたことは大きな進捗であった.今後はこれらの解析手法および実験による知見を融合することで熱交換器内部の流動の解明が期待される.また,これらの結果はエネルギー工学のみならず化学工学における超臨界流体の混合流動への展開が期待できることから非常に重要な知見であった.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は円形加熱管路を通る超臨界および亜臨界二酸化炭素の流動実験を行い,超臨界二酸化炭素の加熱管路流動について計測を行うことで超臨界二酸化炭素の不安定流動の解明を目指す.あわせてこれまでに構築したLarge Eddy Simulationを用いた円管路および矩形管路の加熱流動解析を行い前年度までに明らかにした非定常流動が熱交換器内部の熱流動および不安定流動にどのように影響を与えるかを明らかにする.これらの知見に基づいてついて臨界点近傍条件下の超臨界,亜臨界二酸化炭素の流動を解明する.さらに化学工学などへの他分野への波及を目指す.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)