Project/Area Number |
23K22670
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Project/Area Number (Other) |
22H01399 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19010:Fluid engineering-related
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
北川 石英 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 教授 (80379065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 知弘 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 教授 (50294260)
外岡 大志 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 准教授 (50745031)
村井 祐一 北海道大学, 工学研究院, 教授 (80273001)
渡村 友昭 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (40777736)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
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Keywords | 混相流 / 機能表面 / 境界層制御 |
Outline of Research at the Start |
抵抗低減・伝熱促進・反応促進技術では,壁面近傍における分散体が従来の単相流の経験則から大きく逸脱する効果をもたらす.本研究では,申請者らが世界をリードする壁面濡れ性複合技術の高度化を図り,分散体群の挙動を制御する.壁表面の物理的構造・化学的性質と分散体挙動との関係を多角的に評価するため,マイクロチャネル流れ・界面衝突流れ・水平チャネル流れ・テイラークエット流れを実験・数値計算の双方向から究明する.これら4つの流場で発見される各々の特異性を研究従事者間でデータ共有し,分散体の機能性に対する共通則を見出す.これにより分散体・混相流制御技術を基盤とした新しい境界層制御論の体系化を実現する.
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Outline of Annual Research Achievements |
抵抗低減・伝熱促進・反応促進技術では,壁面近傍での分散体のサイズ・挙動・分布構造が機器性能に直接的影響を与える.本研究では,濡れ性操作によって表面の機能化を図り,分散体挙動・分布構造を自在に制御することを目的として,スケールの異なる4つの流れ場,流場①「マイクロチャネル流れ」,流場②「界面衝突流れ」,流場③「水平チャネル流れ」,流場④「テイラークエット流れ」を対象とした調査を実施した.その結果,流場①では,パターン後の微小水滴が維持される時間が,油層に分散させた脂質分子の濃度に依存することを明らかにした.流場②では,直行座標系での複雑幾何学の移動界面上に働く応力成分を精密にとらえる数値計算手法を開発することに成功した.流場③では,広範囲のレイノルズ数条件下において,分割した撥水面間の距離が気泡輸送率に影響を与えることを明らかにした.最後に,流場④では,プルーム状に上昇する気泡列の下流域において乱流テイラー渦が破壊されることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
流場①「マイクロチャネル流れ」:親水性・疎水性部分をマイクロパターニングしたガラス基板を用いて,微小水滴形成を効率的に行う方法について検討を行った結果,油層に分散させておく脂質分子の濃度を変化させると,パターン後の微小水滴が維持される時間が変化することがわかった. 流場②「界面衝突流れ」:制約付き最小二乗法による関数推定を用い,直行座標系において複雑幾何学の移動界面上に働く応力成分を精密にとらえる数値計算手法を開発した.また,Boundary Data Immersion法を用いることで,解析対象全域で固液体積率を満たしながら,Level Set法を介して移動最小二乗問題を解き,界面上応力を推定した.誤差の解像度依存性を丁寧に評価し,解析解との誤差を1%以下に抑制することに成功した. 流場③「水平チャネル流れ」:分割された撥水面を有する機能表面を利用して,水平チャネル内気泡流の気泡輸送実験を実施した.その結果,レイノルズ数が2000~5000の条件のもと,撥水面を分割することで,気泡輸送率が大きく向上し,特に,レイノルズ数が5000の条件では,輸送率が3倍程度高くなることがわかった.しかし,分割した撥水面間距離が短い場合には,気泡同士の合体が促進され,気泡輸送率が低下することもわかった. 流場④「テイラークエット流れ」:高レイノルズ数の垂直軸テイラークエット流れ場の中で底面の1点から気体を注入し,その周方向の乱れの抑制と付随する対流の構造を全方位撮影システムで可視化した.その結果,旋回を伴ってプルーム状に上昇する気泡列の下流で乱流テイラー渦が破壊され乱れが抑制されること,および浮力にともなう対流が発現することが発見された.
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Strategy for Future Research Activity |
各流れ場に対する研究の推進を図るための方策を以下に示す. 流場①「マイクロチャネル流れ」:脂質分子は界面活性作用を有するため,油相と水相の間の界面張力が変化する.このため,油中のガラス基板上に形成される微小水滴の形状に対する脂質分子の濃度依存性を重点的に調査する. 流場②「界面衝突流れ」:改良したLevel Set法を利用して固気液三重点を高精度で解像することにより,実際の濡れ現象を正確に再現できるかを調査する. 流場③「水平チャネル流れ」:撥水面を利用して気泡輸送を行う場合,気泡輸送率が向上するとともに気泡の移流速度は低下する.これは流れに対する抵抗となりうる.このため,気泡輸送下流域において粒子画像計測と圧損計測を同時に行うことにより,気泡輸送が周囲流れに与える影響を明らかにする. 流場④「テイラークエット流れ」:撥水面が浮上気泡に与える影響を増大させるため,撥水面上での気泡の付着力と気泡に作用する浮力のバランスを考慮し,付着力が卓越する気泡サイズおよび撥水性素材の選定を行う. 昨年度に引き続き,今年度も北海道大学・堀本 特任助教に研究協力者として本研究に参画していただき,高速流れの研究の推進を図る.
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)