自律的再構築による力学的適応性をもつ生体分子モーター人工筋肉の開発
Project/Area Number |
23K22714
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Project/Area Number (Other) |
22H01443 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
新田 高洋 岐阜大学, 工学部, 教授 (20402216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平塚 祐一 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (10431818)
森島 圭祐 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (60359114)
亀井 敬 北陸大学, 薬学部, 准教授 (90450650)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | 生体分子モーター / 人工筋肉 / 力学的適応性 / マイクロロボット / 力学的適応 |
Outline of Research at the Start |
生物の筋肉は,筋トレにより強化され,損傷しても自己修復するなど,通常のアクチュエータにはない優れた特徴を有する.本研究では,我々がこれまでに開発した人工筋肉に,収縮・弛緩を制御するスイッチを導入する.これにより,繰り返し収縮・伸展による強化や自己修復などの力学的適応を誘起させるとともに,収縮ユニットの自律的再配列を観察し,力学的適応のメカニズムを明らかにする. 本研究で,高出力で力学的適応性を有する人工筋肉を開発することにより,この人工筋肉のマイクロロボットへの実装を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,強化や自己修復といった力学的適応をする人工筋肉を開発することである.我々が最近開発した,生体分子モーターを集積化した人工筋肉では,人工筋肉を筋トレのように繰り返し収縮・伸展させると,人工筋肉を構成する収縮ユニットが自律的に再配列を行い,人工筋肉が強化されることをシミュレーションにより見出した.本研究では,我々が開発した人工筋肉に,収縮・弛緩を制御するスイッチを導入し,繰り返し収縮・伸展による強化や自己修復などの力学的適応を誘起させることを目的とする.これにより,生体分子モーターを集積化した人工筋肉のマイクロロボットへの実装を目指す. このために今年度は,人工筋肉を弛緩させるための光スイッチの開発に取り組んだ.まず実施したのは,熱応答性高分子の修飾である.熱応答性高分子の末端に金ナノ粒子に結合させるためのビオチンや可視化するための蛍光色素を結合させた.この修飾した熱応答性高分子を金ナノ粒子へ結合させた.高分子が金ナノ粒子に結合したかどうかを評価するために,動的光散乱による評価方法を実施した.これまでの結果から,熱応答性高分子が金ナノ粒子に結合していることが示唆される結果が得られている.ただし,金ナノ粒子表面に結合している熱応答性高分子の密度が低い可能性があり,結合条件などを検討する必要があり,令和5年度も引き続き,実施・検討を行う.またもう一つのアプローチとして光応答性ATPの使用を計画しており,光応答性ATPの合成に取り組んでいる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,人工筋肉を弛緩させる光スイッチの作製に取り組んだ.このために金ナノ粒子に結合させるために,熱応答性高分子鎖の末端をビオチン修飾した.ビオチン修飾が出来たかどうかは,蛍光ストレプトアビジンと熱応答性高分子が共沈するかどうかを観察することにより,ビオチン修飾が出来ていることが確認出来た.また高分子の金ナノ粒子への結合を容易に観察できるように,ビオチンが結合していない方の末端に蛍光色素を結合させた. 次に,高分子が金ナノ粒子に結合しているかどうかの調べるために動的光散乱による流体力学的半径の測定を行った.高分子を結合させた金ナノ粒子では流体力学的半径が,高分子を結合させていないときに比べて増加した.このことは,金ナノ粒子に高分子が結合できたことを示唆している.また加熱した場合には,金ナノ粒子の凝集を示唆する結果が得られた.ただし,高分子結合前後での流体力学的半径の違いは予測よりも小さかった.このことは金ナノ粒子に結合している高分子の密度が低い可能性がある.今後は結合効率やビオチンのラベル率の向上に向けて最適な作製条件の検討,および再現性の高い動的光散乱の測定条件の検討を行う.また人工筋肉の光スイッチの別のアプローチとして光応答性ATPの合成を進めている.以上より進捗状況を概ね順調であると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り昨年度に引き続き,人工筋肉の収縮・弛緩を制御するスイッチの開発を行う.金ナノ粒子を用いたスイッチでは,令和4年度の研究結果から,より高密度で高分子を金ナノ粒子に結合させる必要があることが示唆された.このために,金ナノ粒子と高分子を結合させる条件を見直すとともに,現在結合につかっている蛋白質の種類を変更することを検討する.また高分子の熱応答が予想よりも小さい場合は,その変化でもキネシンと微小管の結合が阻害されるように,分子長を短縮したキネシンを作製する.第二のスイッチの導入方法として検討している光応答性ATPの合成を引き続き実施する. 収縮・弛緩スイッチを開発した後,カンチレバーの曲げ実験によって,スイッチを導入した人工筋肉の弛緩を確認する.このために,任意形状の光照射を行うための光学系を設計・準備する.この光学系を導入した実験装置で,光照射を開始することで人工筋肉の生成と収縮が開始されカンチレバーが曲がり,引き続いて光照射を停止することで人工筋肉が弛緩し,カンチレバーのたわみが回復することを確認する. また人工筋肉を可逆的な弛緩を行えるようにした後に行う繰り返し収縮・伸展による強化の実験に向けて,マニピュレータのフィードバック制御を用いた強化実験用の実験系を設計・準備する.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)