Project/Area Number |
23K22753
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Project/Area Number (Other) |
22H01482 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21020:Communication and network engineering-related
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Research Institution | Institute of Science Tokyo |
Principal Investigator |
高田 潤一 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (90222083)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | 通信工学 / ミリ波 / 移動通信 / 電波伝搬制御 / 反射板 / 電波伝搬経路推定 / 電波伝搬 / 遮蔽損失 / ポイントクラウド |
Outline of Research at the Start |
本研究では,非常に高い伝送速度を実現できる一方で見通しを遮ることで容易に回線が遮断されてしまうミリ波移動通信システムを対象とし,電波伝搬特性を制御することで別ルートの回線を確立することで,「切れない」ミリ波移動通信システムの実現を目指している.具体的には,ミリ波移動通信システムにおいて見通しを遮る障害物の影響の定量的予測法と,見通しが遮られた領域に電波を照射可能な反射板の設計法確立を目指している.
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Outline of Annual Research Achievements |
a) 散乱・遮蔽に影響する道路上の地物の特定:住宅地における生活道路上でレーザスキャナにより連続的に測定した建物や地物など道路周辺の環境の表面に対応した点群と,同じ場所で11GHzMIMOチャネルサウンダで測定し高分解能パラメタ推定法を用いて取得した電波伝搬路の送信・受信角および伝搬遅延特性を突き合わせて,点群の各点を散乱点候補とし,最尤推定に準じた手法で尤度が最大となる散乱点を伝搬路ごとに同定する手法を開発した.この手法を用いて,支配的な散乱を生じる地物の同定とその損失の定量化を行った. b) 特定領域に電波を散乱させる反射板の設計:28GHz帯の第5世代移動通信を対象とし,基地局アンテナ位置と希望の照射領域を入力として,照射領域における電界分布が一様となるような曲面反射板の設計法を,奥行き方向一様の鉛直断面内の2次元問題として実現した.反射板の位置と基準面を,基地局アンテナ-反射板-照射領域の中心を結んだ反射パスにおいて,反射の法則を満足するように設定する.次に,反射板と照射領域をそれぞれ微小領域に分割し,基地局アンテナ-反射板微小領域-照射微小領域を結んだ反射パスにおいて,反射板微小領域が反射の法則を満足するように法線ベクトルを定める.これを領域の一端から他端まで連続的に繰り返すことによって,照射領域における電界分布を所期の一様分布とすることが可能となった. c) 表面上で任意の位相回転を設定可能な反射板の構造設計:市販の導電性インクジェットプリンタを使用し,パターンの損失測定を行うために,全面にパターンを印刷した試料と通常の銅板を79GHz帯レーダを用いた材料反射特性測定系を用いて比較測定した結果,導電パターンの損失は約1dBと非常に低い結果となった.これにより,市販の導電性インクジェットプリンタは,ミリ波帯における反射板作成技術として十分実用的であることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
表面上で任意の位相回転を設定可能な反射板の構造設計については,導電性インクジェットプリンタを使用して作成することが可能なことを確認したが,任意の位相回転については,反射板設計法の確立が遅れたために実現しなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度末から担当学生が交代し,目覚ましい研究進捗を遂げ,3次元設計法がほぼ確立しつつある.反射板における任意の位相回転については,材料・製作選定については導電性インクジェットプリンタが利用可能であることを確認できており,今後は平面基板への導電パターン形成を念頭に置いた位相回転技術について,まずはシミュレーションにより動作を確認した後に,実際の施策により特性を確認することを目指している.
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