Project/Area Number |
23K22769
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Project/Area Number (Other) |
22H01499 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21030:Measurement engineering-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水谷 康弘 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40374152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (70243178)
上野原 努 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (10868920)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | シングルピクセルイメージング / ゴーストイメージング / 量子もつれ光子対 / 顕微鏡 / 量子もつれ / 超解像 / 非線形光学効果 / フォトンカウンティング / 超解像顕微鏡 / 相関計測 |
Outline of Research at the Start |
基礎物理学分野で報告が相次いでいる量子光学的な現象の量子もつれ光子対や弱値測定,さらには,光相関イメージングにいち早く着目し工学的に応用することで,簡便な手法にもかかわらずナノオーダの物性分析評価技術を確立することである.光学検査技術である顕微鏡の空間分解能を向上させるだけで無く,偏光解析法を組み合わせることで機械加工や医療診断技術も飛躍的に発展することから,より安心安全な社会基盤を築くことを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,基本的な光学系の構築を試みた.具体的には,量子もつれ光源の設計および検出系のシステム構築である. 量子もつれ光子は,非線形光学結晶に紫外線レーザを照射することで発生する.効率的に光子を発生させた方が測定におけるノイズが低減でき顕微観察において高品質な画像が得られる.そこで,集光性と結晶の励起効率に配慮した光源を選定した.その結果,当該研究室所有の半導体レーザを利用できることが分かった.一方で,非線形光学結晶に関しても設計を行った.入射光の位相条件と合うような結晶の方位を求め,その結果から結晶を作成した.結晶の材質はBBOとした.また,光子が発生した後の発生状況が異なるType-1およびType-2とよばれる結晶を用いて,当該課題に適している結晶を実験的に検証したところ,Type-2結晶の採用が決まった. 検出系のシステムでは,アバランシェフォトダイオード(APD)による光子数検出システムを構築した.アバランシェフォトダイオードの仕様は,検出効率が60%,ダークカウント50[個/秒]のものを2つ用いた.また,同時計数計測が必要であるが,PC用ボードであるBecker社の者を用いた.時間分解能は7[ps]である.カウントした計数などは,Labviewを用いてPCで自動計測を可能にした. さらに,別途機械学習の導入も試みた.これは,推定をいれることでさらに検出効率が向上するのではないかという意図のも行った. 以上のシステムを構成した後に,予備実験として光子対の発生を確認した.半導体レーザからの光を非線形結晶に照射し,発生した光子をAPDで検出した.なお,発生した光子対は光軸に垂直な方向に分布を持つが,APDは,単一画素の検出器であるため自動ステージを用いて2次元的に走査した.その結果,測定に用いることのできる光子対を検出することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,繰り越し申請をしたものの,概ね順調に進んでいる.繰り越し申請は,非線形光学結晶の設計や検出効率などの計算に時間を要したものの,この間に蓄積した方法により逆に効率的に研究を進められている.特に,顕微鏡を構築する上での解像度の計算への適用が最も進んでいる.したがって,繰り越し申請をしたものの上記区分の判断とした.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は,本年度構築した光学系を用いて顕微鏡システムを構築していく予定である.具体的には,2つのもつれ光子対の一方に被撮影物体を設置し,その解像力やノイズ耐性などを実験的に明らかにする予定である.まず,円形のような形状の分かっている物体に対して拡大率の変化がどの程度まで可能かを検証する.その後,ナイフエッジのような境界がはっきりしているサンプルを用いて,エッジ部の観察評価を行うことで解像力の確認をする.ここで,解像力が不十分であれば,再度,理論検討と光学設計の見直しをする予定である.
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