Project/Area Number |
23K22776
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Project/Area Number (Other) |
22H01506 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21030:Measurement engineering-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
清水 祐公子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (30357222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 亜紀子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (00357849)
尾藤 洋一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 副研究部門長 (30357842)
大久保 章 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (30635800)
稲場 肇 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (70356492)
入松川 知也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究員 (00828056)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
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Keywords | デュアルコム分光 / 群屈折率 / 両面干渉計 / 光コム / 位相 |
Outline of Research at the Start |
厚さのin-situ測定に用いられている分光干渉式厚さ測定装置の信頼性担保の為、半導体材料の群屈折率値及びのその温度依存性の高精度測定が強く求められている。そこで本研究では、両面干渉計による高精度幾何的厚さ測定と、光位相計測を利用した新たなデュアルコム分光干渉法による高精度かつ広帯域な光学的厚さ測定を組み合わせたハイブリット測定システムを開発する。最高精度を有する二つの技術の融合により、厚さ測定装置メーカー毎に異なる様々な使用波長域(1.1 μm~1.6 μm)において、これまでにない10^-4の精度での群屈折率値及びその温度依存性測定を実現する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では分光干渉法による幾何学的厚さ測定の信頼性確保に向けて、半導体材料の群屈折率値及びその温度特性の高精度かつ広帯域な測定法の開発に取り組んでいる。 具体的には、光位相計測を活用した新たなデュアルコム分光干渉計による高精度かつ広帯域な分光計(ng×t)と、両面干渉計による高精度な厚さ測定(t)を組み合わせることによりSi,GaAs, InPなどの半導体の群屈折率(ng)を、1.1 μm~1.6 μm程度の広い波長帯域及び20 ℃~30 ℃の温度域において、10^-4の精度で決定できる計測システムの確立を目指している。分光干渉計においては、これまでに申請者らのグループで自作したエルビウム添加ファイバーコムを全偏波保持出力型に改良することで、光コムの偏光の波長依存性を除去し、必要な全波長領域で偏光が一定に保持可能なデュアルコムを実現し、強度安定度の評価を行った。両面干渉計においては、まず、窓材のない温度調整機構を構築した。そして、熱性の高い銅ブロックにより試料ホルダを作成し、校正済みの小型白金抵抗温度計を貼付することにより、室温において30 mK 以下の温度測定精度を実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの取り組みにより、本研究のターゲットである波長1.1 μm~1.6 μm程度の帯域を十分にカバーするエルビウム添加ファイバーコムを実現している。さらに、ファイバーシステムを全偏波保持出力型に改良することにより、高精度なデュアルコム分光を実現するために必要な安定度も併せて達成しており、Si, GaAs, InPなどの半導体を分光干渉計測するための基本的なシステムは構築済みである。 また、両端を高精度な平行平面に研磨したシリコン製ブロックゲージを作製するとともに、その温調機構も構築済みである。加えて、シリコンブロックゲージの両端の機械長(厚さ)を20 nm以下の精度で測定可能な、He-Neレーザを光源とする両面干渉計も実現済みである。 以上より、本研究の目的である半導体の群屈折率値の算出に必要な要素技術(分光干渉計及び厚さ計測システム)はほぼ実現されており、本研究は概ね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
偏波保持型コムシステムの評価の結果、当初の想定に反し、屈折率測定に必要なスペクトル形状の安定度が不足していることが明らかとなった。 そのため、EDF増幅器、高非線形ファイバー等を用いた光コムスペクトルの増幅・広帯域化を行うことで、スペクトル形状安定化システムを構築する。さらに本システムについて、光コムの励起レーザーパワー、共振器長の制御量を変えることで、スペクトル形状の安定性およびスペクトルの経時的変化の定量評価を行う。 上記で構築したデュアルコム分光システムを用いて、温度調節機構により保持されたシリコン材のスペクトル干渉信号を各温度域で観測する。この干渉信号の位相を解析することにより、高精度に群屈折率値を決定する。
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