Project/Area Number |
23K22806
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Project/Area Number (Other) |
22H01536 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21060:Electron device and electronic equipment-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横田 信英 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (00734542)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
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Keywords | スピン偏極 / 面発光レーザ / 複屈折 |
Outline of Research at the Start |
半導体中における光と電子スピンの微弱な相互作用を室温で容易に観測できるレベルまで増幅するスピン光インターフェースデバイスは、次世代の光通信やコンピューティング等の基盤として期待される。本研究ではスピン光インターフェースデバイスに共振特性を導入することで、電子が有するスピンの歳差運動と光の偏光振動を強く相互作用させる新しい自由度を創出することを目指す。本研究を推進することで光とスピンに基づく革新デバイス技術の開拓が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
電子の電荷だけでなくスピンの自由度を活用するスピンデバイスと、光と電子の相互作用を活用する光デバイスを融合することで、スピンと光の相互作用自由度を利活用することが可能になり、光通信やコンピューティング等の技術革新につながる。本研究では、このようなスピンと光のインターフェースとなるデバイスにおいて、共振特性を導入するものであり、両者の高効率変換や高速制御などに向けた新たな知見を得ることを目指している。また、このような共振型スピン光インターフェースデバイスの光通信分野への応用の可能性について明らかにすることを目指している。 当該年度では、共振型スピン光インターフェースデバイスとして複屈折を有する面発光半導体レーザを用い、外部磁場によってレーザ活性層内部の電子スピンを歳差運動させ、レーザ出力光の応答を詳細に調べた。その結果、複屈折に起因した偏光モード間の周波数分離と歳差運動周波数が一致する共鳴条件において、新規な偏光スイッチング現象が発生することがわかり、発振偏光の双安定を制御する新たな自由度となることがわかった。さらに、レーザ活性層の物性パラメータや共振器のデザインにより、偏光スイッチングを歳差運動周波数に依存した連続的なスイッチング現象へと切り替えることが可能であることをシミュレーションから明らかにした。これらは共振型スピン光インターフェースデバイスに関する重要な成果である。さらに、面発光半導体レーザのスピン偏極変調応答を高感度かつ広帯域で評価するための足掛かりとなる測定系を立ち上げた。関連成果について国内学会発表3件、学術論文発表1件を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
レーザ活性層内部の電子スピンを歳差運動させることで発生する新規な共振現象を実証することができたため、本研究における最重要課題を達成したと考えている。本現象をさらに詳しく理解するための実験や理論解析にも着手しており順調である。また、共振型スピン光インターフェースデバイスの応用に関して、外部光を用いて制御する実験を進めており、高感度かつ広帯域で評価するための新たな測定系の立ち上げが進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
共振型スピン光インターフェースデバイスの自由度を拡張するためには物性パラメータと共振器デザインの制御が重要であるため、1550 nm帯とは異なる波長帯のレーザ構造を用いる場合について検討する。また、面発光半導体レーザを外部光によって制御する手法とそれによるスピン偏極変調応答の変化を系統的に評価し、光通信応用に関する知見を得る計画を立てている。
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