Project/Area Number |
23K22816
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Project/Area Number (Other) |
22H01546 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21060:Electron device and electronic equipment-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
李 洪譜 静岡大学, 工学部, 教授 (90362186)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥10,140,000 (Direct Cost: ¥7,800,000、Indirect Cost: ¥2,340,000)
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Keywords | 螺旋状ファイバ回折格子 / 旋光性 / 円二色性 / キラティーセンサー / ファイバセンサー |
Outline of Research at the Start |
円二色性の測定技術は、キラル構造を有する化学・生体分子キラリティー(即ち右旋性か或いは左旋性か)の識別及びその立体構造の解析にとって不可欠な方法である。本研究では、「通常の光ファイバは旋光性を持たない」という常識を打破し、細線化した光ファイバを用いて、巨大旋光性を有する螺旋状ナノ・マイクロファイバ回折格子を開発し、そして小型・簡便・迅速・安価、超高感度性を有する全ファイバ系化学・バイオキラリティーセンサーへの創出を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、細線化したファイバを用いて、巨大旋光性を有する螺旋状ファイバ回折格子(HLPG)を開発し、そして小型・簡便・迅速・安価、かつ超高感度性を有する全ファイバ系キラリティー化学・バイオセンサーの実現を目指す。過去1年間の研究実績は以下のである。 1). HLPGに巨大旋光性(円二色性)を有する発生機構を明らかにした。ここで、HLPG中に円二色性有する起因は光子のスピンと角運動量モードとの強い相互作用であること、即ちフォトニックスピンホール効果 (PSHE)を実験的に検証した。更に、これまでに報告されている PSHE は空間領域または波数領域で測定され、波長領域でPSHE の直接観察は行っていない、我々はHLPGを使用し、波長領域における強化されたPSHE を初めて観察出来た。該当する成果は既に纏められ、関連学会誌に投稿した。 2). 細線化した4モードファイバを用いて、広帯域且つ1次・ 2 次・3次軌道角運動量モードを有するHLPGを提案し、作製を成功した。 3). 螺旋状ファイバ回折格子(HLPG)による多チャンネル(102チャンネル)OAMモード変換器を試作した。 4). HLPGによる軌道角運動量干渉計の試作及びその温度・歪みセンサーへの応用を成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R5年の研究目標は以下であった。 1). 提案するHLPGの最適化、即ちHLPGによる化学・バイオキラリティーセンサーを実現するため、 (400-1100 nm)波長領域に動作出来るHLPGの開発及びそれに対応する細線化したファイバの最適化を行い。 2). 異なる次数の光渦モードを有するHLPGの理論解析及びその新しい製作法の開発、具体的に3次以上OAMモードを有するHLPGを提案し、その方法の妥当性と実用性について検討する。 R5年度の研究実績により、上記の目標にほぼ達成したことを分かる。
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Strategy for Future Research Activity |
1). 強く円二色性を有するHLPGの理論解析及びその新しい製作法の開発 細線化したHLPGを用いて、その円二色性と回折格子のピッチに対する依存性を調べ、その提案の有効性を明らかにする。ここで、通常のHLPGと異なり、提案したHLPGの直径は小さく、その固有モード(光渦モード)の主な部分はHLPGの物理的な境界外にエバネッセント波として伝搬するので、HLPGの周辺に置いたキラル生体のキラリティー(左旋性か右旋性か)による左円偏光及び右円偏光の吸収が異なる。更に、HLPGの固有モードは光渦モードであり、使用されている光渦モードの次数が高いほど、その光子スピン(偏光)との相互作用が強くなり、得られた円二色性の測定信号が大きくなる。 2). HLPGによる化学・バイオキラリティーセンサーの実験検証及び評価 細線化したHLPGを用いて、その通過する光渦モードを有するエバネッセント波が測定対象(キラル構造を有する生体、化学大分子等)との相互作用で生ずる光吸収変化から,透過光の円二色性信号の測定結果によって、検知対象のキラリティーの判定が可能である。具体的、HLPGによるキラル構造を有する生体、化学大分子等の光学活性を測定する。一方、従来のファイバ回折格子と同様に、提案したHLPGの円二色性スペクトルのシフト量によって、検知対象の濃度を測定出来る。
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