Project/Area Number |
23K22864
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Project/Area Number (Other) |
22H01594 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山田 朋人 北海道大学, 工学研究院, 教授 (10554959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中津川 誠 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (10344425)
星野 剛 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(寒地土木研究所), 研究員 (40750625)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥11,440,000 (Direct Cost: ¥8,800,000、Indirect Cost: ¥2,640,000)
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Keywords | 水資源 / 渇水 / 気候変動 / 極端現象 / 降雨 / 降雪 / 複合確率 / 洪水 / リスク |
Outline of Research at the Start |
本研究は極端自然現象の重畳がもたらす洪水・渇水リスクの評価手法を構築し、地域が有するリスクの特徴および気候変動による影響を明らかにするものである。アンサンブル気候データを活用することで、過去の経験のみからは全容の把握が困難な極端気象の重畳による被害の規模やメカニズムを物理的な側面から明らかにする。最新の極値統計手法から極端気象の同時生起確率を推定することによって洪水・渇水双方のリスクを評価し、気候変動による影響の空間分布を明らかにする。地域が有する総合的なリスク情報の創出により、自然現象が有する膨大な自由度を踏まえた上での今後の洪水・渇水対策の検討を可能とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は極端自然現象の重畳がもたらす洪水・渇水リスクの評価手法を構築し、地域が有するリスクの特徴および気候変動による影響を明らかにするものであ る。本研究で得られた成果を以下に列挙する。 1)フィールド調査及び観測を実施した。2003年から2022年の既存の観測データを用いた水資源量の経年変化を分析し、定山渓の観測地点において積雪相当水量・積雪深が最大となる日はどちらも早まっており、融雪時期の早期化が確認された。さらに積雪相当水量を用いた観測から,定山渓ダム流域の降雪期の降雪量・融雪量とダム湖への融雪期の流入量との関係を整理した。 2)既存の大量アンサンブル気候データセットであるd4PDFを用いた解析を実施し、定山渓ダムおよび豊平峡ダム上流域における水資源量の将来予測の分析を開始した。 3)石狩川で塩水遡上が起きた1993年、2003年、2021年の7月の気象場を分析した結果、石狩川において塩水遡上発生年には平年に対して小雨かつ南東風が卓越しており高温のパターンと、平年に対して小雨かつ南東風が卓越しており低温のパターンの2パターンが見られることが分かった。1979年から2021年までの気象場を分類した結果,塩水が7月にKP26.6kmを越えた年において、10年中2年が平年に対して小雨かつ南東風が卓越し低温のパターンに、10年中3年が平年に対して小雨かつ南東風が卓越し高温のパターンに分類された。これらのことから、少雨かつ南東風が卓越する塩水遡上条件を満たす代表的な気象場として寒暖が異なる気象場パターンが存在し、過去の塩水遡上年の半数は上記パターンのいずれかであることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は本研究構成の三つの項目に対してそれぞれ研究成果が得られた。それら個別の研究を進めるとともに体系化を図ることで本研究の課題である複合災害のリスク評価の検討を推し進めることが可能となる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は今年度得られた成果をもとに、対象となる極端現象に関する分析を進める。それにより複合確率をベースとしたリスク評価手法の構築を目標に、今後の 洪水・渇水対策の検討のベースとなる情報を構築する。
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