Project/Area Number |
23K22876
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Project/Area Number (Other) |
22H01606 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
鴫原 良典 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (90532804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
サッパシー アナワット 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (00648371)
福谷 陽 関東学院大学, 理工学部, 准教授 (10785322)
山本 阿子 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 助教 (40842498)
隈元 崇 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (60285096)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2022: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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Keywords | 津波 / 数値モデル / 海底地すべり / 防災 / 地震 / 確率論 |
Outline of Research at the Start |
海底地すべりによって発生する津波は,発生場所や規模ともに地震断層運動によって生じる津波に比べて不確実性の大きい現象であり,特に日本においては,沿岸に立地する種々の重要施設に対する海底地すべり津波の防災対策が急務である.本研究では,日本周辺海域において発生する恐れのある海底地すべり津波ハザードを確率的に評価する手法を確立する.海底地すべりによる津波発生の有無を判定するモンテカルロシミュレーションモデルを構築することで巨大津波のイベントを抽出する.さらに,推定した津波波源に不確実性を考慮した津波浸水シミュレーションを実施することにより,日本沿岸を対象とした確率論的浸水ハザードマップを作成する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,日本周辺海域において発生する恐れのある海底地すべり津波ハザードを確率的に評価する手法を確立することを目的としている. まず,A) 海底地すべりの位置・規模に関する確率モデルの作成,およびB) 海底斜面の安定性評価モデルの構築を検討した.具体的には,海底地形アナグリフを用いて判読した日本周辺海域における海底地すべり跡のデータを用いることで,日本海東縁部における海底地すべりによる土砂の流出量を推定した.さらに既存の経験式を用いて,同海域で過去に発生した可能性のある海底地すべり津波の規模推定および統計的性質の分析を行った.一方で,日本海東縁部および駿河トラフ・相模トラフを対象に海底地盤の物性値を収集するとともに,地震によって海底地すべりが誘発されるとし,各海域における地震加速度のハザードカーブデータを新たに作成した. 上記の結果を利用して,C) モンテカルロシミュレーション(MCS)による海底地すべり津波波源の推定を行った. MCSによる結果として,将来的に日本海東縁部で発生し得る海底地すべり津波規模の分布と再現期間を明らかにした.また,それらには複数の海域によって特性の違いが認められた.MCSにより推定した地すべり津波の波源を利用して沿岸域での浸水シミュレーションを実施するため,D) 実用的な海底地すべり津波モデルの開発について検討した.今年度は2層流モデルのコードを改良し,前述の海底地すべり痕に復元した土砂を初期条件とした津波伝播・遡上計算を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記載した当該年度実施予定の以下の研究内容のそれぞれについて,具体的な成果が得られている. A) 海底地すべりの位置・規模に関する確率モデルの作成,B) 海底斜面の安定性評価モデルの構築,C) モンテカルロシミュレーションによる海底地すべり津波波源の推定,D)海底地すべり津波モデルの開発 各々の項目に関する検討内容と成果については「研究実績の概要」と研究業績に示した通りである.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は,引き続き今年度の検討内容について精査を重ねていくとともに,以下について検討する. 1.相模トラフ・駿河トラフを対象としたモンテカルロシミュレーションによる海底地すべり津波波源の推定 2.既存の水理実験等のベンチマークデータに基づき,2層流モデルや3次元モデルによる海底地すべり津波数値モデルの推定精度および実務での適用性について検討する. 3.推定した海底地すべり津波波源を利用した津波の数値シミュレーションを行い,検討地域の沿岸部を対象とした確率論的浸水ハザードマップを作成する.
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