Empirical research on urban development along urban railways in Asian mega-cities
Project/Area Number |
23K22879
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Project/Area Number (Other) |
22H01609 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
森地 茂 政策研究大学院大学, 政策研究科, 名誉教授 (40016473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲村 肇 東北工業大学, 工学部, 名誉教授 (50168415)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥12,220,000 (Direct Cost: ¥9,400,000、Indirect Cost: ¥2,820,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | アジアの都市鉄道 / TOD / 市街地化 / 光学衛星情報 / 不動産企業行動 / 都市開発 / 市街化 |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は、アジアの大都市において、急速に進む都市鉄道整備による沿線都市開発への影響分析と、それに基づく有効な政策展開のための知見を得ることである。 都市開発は道路沿いに進展し、無秩序な市街地拡大が続いており、TOD(Transit Oriented Development)への関心は高いが、実態を伴っていない。そのため、都市鉄道による沿線都市開発の進展の分析が極めて重要であるが、土地利用データの不備により実証的な分析はなされず、また開発事業者の行動の分析もなされてこなかった。本研究では、土地利用データのない都市での分析方法論の開発と実証分析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、発展途上国で進む都市鉄道を望ましい沿線開発と都市構造につなげる政策を提言することである。令和4年度の計画では、土地利用データが整備されていないバンコクの市街化の実態を光学衛星情報で把握するための、多くのランダムな教師データ(都心部10㎞圏の緑地や遠郊外部30-40km圏の市街地でも最低30-50サンプル以上、合計1000サンプル以上)によるモデルを完成させることであったが、バンコクのみならず、ホーチミンで精度の高いモデルを作成することができ、マニラについても同様の作業はできたが、近年の都心であるマカティを都心とするべく、都心からの距離帯別教師データを再取得中であり、間もなく終了する。 具体的には、当初モデルの精度が低いため、その原因を分析した結果、Google Earth Proの衛星画像が、光学衛星の座標と少しずれていて、30m四方の土地利用判別には適さない年次があることが判明したために、第1に、それが一致している年次のデータを用いてNDVI値により市街化の動向を把握するモデルを作成した。第2に、判別の精度を確認するために、市街化面積比率の異なる都心からの距離帯ごとにランダムに教師データを取得し、第3に、その距離帯ごとにモデル制度を確認し、精度低下の原因が、季節波動誤差を取り除くためにNDVIの最大値をとっている結果、異常値の存在が原因していることを見出した。これらの分析を踏まえて、都市ごとの全体モデルを作成し、的中率バンコク83%、ホーチミン86%の結果を得た。 次にこのモデルを用いて、都心からの距離帯別、方向別の時系列の市街化の面積を計測し、バンコクとホーチミンの市街化がどのように進展してきたかを明らかにできた。マニラについても1か月程度で同様の結果を得ることとしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記研究実績で述べたように、本年は、事前に予備検討をしたバンコクで、教師データを増やし、精度を向上した市街化モデルと再開発モデルを作成する計画であったが、公開されているデータに問題があることが判明したため、次年度に予定していたホーチミンとマニラについてのデータチェックと、各種のモデルの精度確認を先行させることとした。 その結果、市街化モデルは予定より先行して、平成5年度に予定していた作業をほぼ終了することができた。半面、バンコクでの再開発モデルの作成が令和5年度回しになっている。但し、再開発の教師データについては、3都市で取得済みである。従って、バンコクの再開発モデルの作成が計画より遅れており、他の2都市の市街化モデルと、再開発データ取得は先行している。 事前検討では、低層住宅地などがコンドミニアムやショッピングセンターなどに転換している再開発の把握方法は、コンクリートの反射特性を利用すべく光学衛星画像の短波赤外(波長:1.56~2.3μm)や熱赤外(波長:10.6~12.5μm)を含めた合成変量と面積とで判定した。しかし、熱赤外と短波赤外データの天候や季節別変動のために様々な工夫が必要であった。バンコクで、事前研究と同様の方法で教師データの増加による精度向上ができるかが課題であり、更に、気象条件の異なるホーチミン、マニラでも、試行錯誤が必要になることが予想される。 従ってバンコクの分析遅れが、他の先行した作業より重要と考え、全体評価は、「やや遅れている」と判定した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度はまず、マニラの作業を終了後、各都市の高層化(再開発)の判定と、都心から及び鉄道駅からの距離帯別の市街化と再開発の実態を判別する。低層住宅地などがコンドミニアムやショッピングセンターなどに転換している再開発の把握方法は、緑地から大規模建築物に転換したピクセルと、市街地再開発を同時に識別するために、さきのNDVIによる判定結果と合わせるために緑と赤と白色の重ね合わせで簡単に計測できる方法を試験的に検討済みである。 道路や水面の識別も行う必要がある。これらの方法論の予備的開発はバンコクを対象に実施しているが、ホーチミンとマニラでは、雨季と乾季や気温差など天候の影響や植栽の違いなどを考慮すると追加的検討が必要となる可能性が大きい。この方法を検討した上で、上記第1、第2の目的すなわち、市街化、市街地再開発と鉄道の関係に関する分析についての3都市での成果を本年10月までに得る予定である。 その間、第3の目的である現地都市開発事業会社に対する調査項目案を3都市の大学教授と相談して作成する。調査の目的は、道路沿線の都市開発が進む一方、鉄道沿線の開発が少ない理由と、それを促進するための都市計画および土地利用規制政策と鉄道政策との連動のあり方に関する知見を得ることである。10月以降、調査に協力頂ける企業の意思決定者の候補者を、3か国の政府、大学、JICA事務所の協力を得て選定する。JICAからは協力の同意を得ており、3か国の政府関係者にはそれぞれ協力可能性を打診済みである。本年度は、まずバンコクの企業幹部と面談し、調査項目の妥当性を確認し、本格調査を実施する。 バンコクの他の企業とホーチミン、マニラについては来年度に実施予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)