Project/Area Number |
23K22908
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Project/Area Number (Other) |
22H01638 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
毎田 悠承 東京大学, 地震研究所, 准教授 (10756422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 浩一 東京大学, 地震研究所, 教授 (00292748)
坂田 弘安 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (80205749)
SHEGAY ALEKSEY 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (90866170)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥11,960,000 (Direct Cost: ¥9,200,000、Indirect Cost: ¥2,760,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | 鉄筋コンクリート造架構 / 組積造壁 / ダンパー / 高靭性 |
Outline of Research at the Start |
本研究で提案する組積造壁へのダンパーの設置は,組積造壁および鉄筋コンクリート造架構の損傷を抑制しつつ,建物全体の耐震性,靭性,地震後継続使用性を向上することができる。本研究では,ダンパーを設置した組積造壁を有する鉄筋コンクリート造架構について,組積造壁とダンパーの接合部,部分架構,建物全体の構造実験,数値解析を行い,この構造の力学挙動を明らかにするとともに,構造性能評価法を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
組積造壁へのダンパーの設置は,組積造壁および鉄筋コンクリート造架構の損傷を抑制しつつ,建物全体の耐震性,靭性,地震後継続使用性を向上することができる。しかしながら,開発途上国では鉄筋などが配されていない無補強の組積造壁も多い。また,組積造壁は面外変形に脆弱である。さらに,ダンパー力が大きすぎると組積造壁だけでなく,RC造架構にも悪影響を及ぼすことが考えられる。したがって,内部鉄筋や外部帯鋼などによる組積造壁の適切な補強,組積造壁の耐力評価,面外変形への処置,適切なダンパー力(設置数や容量)と柱梁断面・組積造壁幅の関係,組積造壁とダンパーの接合部ディテールや施工方法などを検討する必要がある。 R4年度はまず,ダンパーと組積造壁との接合方法を検討するために,組積造壁を対象にした鉄板による補強技術などの既往の研究を収集した。また,鉄筋コンクリート造架構内に組積造壁を設置する建物が多いアジアや南米などの研究者・技術者・留学生らとも議論し,現地の実情を把握した。それらを参考にしてダンパーと組積造壁との接合ディテールを数種類考案した。次いで,考案した接合ディテールを再現するFEM解析モデルを構築した。接合ディテールや,接合面状況(充填モルタルの有無など),接合部周辺の鋼板等による補強の状況をパラメータとしてパラメトリックスタディを行い,接合部の剛性・耐力を確保できる接合ディテールを検討した。この結果から実験を行う試験体を決定した。また,鉄筋による補強を施した組積造壁の耐力等についての既往文献も収集し,ダンパー力に対して組積造壁が破壊しない断面・配筋等を検討した。上記の検討により決定したダンパーと組積造壁との接合部要素実験試験体を数種類製作した。さらに製作した試験体についてFEM解析を行い,詳細な応力状態の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は実験の実施までをR4年度内に計画していたダンパーと組積造壁との接合部要素実験について,実験場の都合等,諸般の事情により試験体の製作までに留まった。一方,当初計画になかったFEM解析を用いた接合ディテールの検討や,組積造壁の配筋の検討を実施し,充実した事前検討を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
R4年度に製作したダンパーと組積造壁との接合部要素実験をR5年度の早期に実施し,その剛性・耐力を把握する。次いで,ダンパー付き組積造壁を有するRC造部分架構実験を行う。試験体は実大の約1/2スケールを想定した1層1スパンの組積造壁を有するRC造部分架構とし,正負交番繰り返し載荷とする。組積造壁の補強方法(鉄筋や帯鋼),ダンパーの有無,ダンパー力(設置数・容量)をパラメータとする。実験結果から,鉄筋や帯鋼などによる組積造壁の適切な補強方法および補強した組積造壁の剛性・耐力の評価法,組積造壁に設置するダンパーの適切なダンパー力などを検討するとともに,組積造壁,ダンパー接合部,RC造架構の力学挙動を詳細に分析する。また,実験を再現するFEM解析を行い,実験では把握できない組積造壁の応力度分布や鉄筋のひずみ分布などを詳細に把握する。R6年度にはダンパー付き組積造壁を有するRC造架構の立体フレームモデルによる地震応答解析を行い,架構全体の動的挙動,柱梁,組積造壁の損傷制御効果などを確認する。ダンパーの有無,ダンパー力,柱梁の断面の違いなどをパラメータとして解析を行い,適切なダンパーや部材断面の設計について検討し,架構全体の力学挙動に関して検討を重ねる。最後にダンパー付き組積造壁を有するRC造架構の構造性能評価法を構築する。
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