Foundation of macroscopic human flow modeling around big cities based on GPS data
Project/Area Number |
23K22980
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Project/Area Number (Other) |
22H01711 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高安 美佐子 東京工業大学, 情報理工学院, 教授 (20296776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 順一 東京工業大学, 情報理工学院, 助教 (40846739)
志田 洋平 筑波大学, システム情報系, 助教 (80977158)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | GPSデータ / 電気回路モデル / 災害対策シミュレーション / 繰り込み理論 / Covid19 / 都市圏 / 重力モデル / ヒューマンモビリティー / 輸送現象 / 数値シミュレーション / モデル構築 / 統計物理モデル / COVID-19 / 行動パターン / 都市圏レベルの人流 / 電気回路網モデル / 揺動散逸関係 |
Outline of Research at the Start |
近年、スマートフォンのGPSデータが学術研究の対象となり、100万人レベルのユーザーの詳細な行動が科学的に分析されることでヒューマンモビリティに関する研究は大きく発展しつつある。本研究では、都市圏レベルのマクロな人流に注目し、基本的な特性を再現するような電気回路網型の数理モデルを構築する。朝夕の通勤ラッシュや昼のランダムに近い人の動きなどの日常的な状態だけでなく、自然災害や大事故、また、感染症の拡大による移動の規制などの様々な特殊な状況も再現できるような自由度を持つ形にモデルを拡張し、多様な目的に合わせた予測・制御に使えるシミュレーションを可能とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2020年、COVID-19によって、特に都市部の人流が大きく変化した。既に購入していたGPSデータに加えて、研究費によって新たにポイント型流動人口データを購入し、この異常事態に焦点を当てて、どのように人流が変化したのかをGPSデータに基づいて分析した。研究の内容は大きく分けて二つある。一つ目は、GPSデータを活用した感染者予測モデルの構築と実証、二つ目は、独自に開発した都市圏レベルの人流の電気回路モデルの開発と応用である。 感染者予測モデルに関しては、約100万ユーザーのGPSデータに基づき、感染の各段階や緊急事態宣言やGOTOトラベル実施時期などのイベントごとに期間を分割し、都市部における人流の流域解析を実施し、時間帯ごとの流域の変化を定量的に評価した。次に、1日の人の行動を個人レベルで、在宅、移動、勤務、その他(外食や買い物など)の4つのパターンに自動分類する手法を開発し、それぞれのCOVID-19に伴うイベント期間にどのように行動パターンが変化したかを計測した。その結果を感染者数の増減の時系列データと比較し、特に感染拡大と相関の強い行動パターンに関しては行動パターンに分類するなど深堀を進めた。行動と感染の関係性をデータに基づいて明らかにし、得られた基本的な特性を記述する数理モデルを構築した。 電気回路モデルに関しては、都市圏レベルのマクロな人流を記述する新たな数理モデルを開発した。人流を電流とみなすアナロジーに基づき、データから観測される平面上の人流を近似的に再現するような電気抵抗と電位の空間分布を推定した。得られる電気抵抗の分布は都市交通の構造によって決まり、マクロな人の流れを生み出すポテンシャル力を特徴づける基本的な量となり、感染症による異常事態においても重要な特徴量となる。このモデルによって、様々な状況下における人流をシミュレートすることが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたGPSデータに基づく人流の二つの数理モデル、感染者予測モデルと電気回路モデルの開発は順調に進み、それぞれの成果をまとめて論文として発表した。また、スペインにて開催された国際学会Conference on Complex Systems 2022にてそれぞれのモデルに関する口頭発表を行い、国内の学会でもそれぞれのモデルに関して2件づつの発表をしている。感染予測モデルに関しては、1週間遅れで入手されるGPSデータに基づいて、今後2週間程度の感染者数の予測を可能とするモデルに拡張し、研究室のホームページを通して予測結果を公開した。( http://www.smp.dis.titech.ac.jp/intro_covid19.html ) さらに、電気回路モデルの改良も前倒しで進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
感染者予測モデルに関しては、Covid19の感染の問題があまりなくなったこともあり、今後の研究の重みは軽くする。これまでに確立したモデルは、関東などのひとつの地域内での感染モデルだったが、地域を越えた感染の拡大に関するモデルは開発途上である。特に、2021年後半からの地域を越えた感染拡大が起こった現象に関して、GPSデータと整合するような数理モデルを確立し、将来の感染症の発生時にも対応できるようにする予定である。 電気回路モデルに関しては、基本的な改良を進める予定である。電気回路モデルの最初の論文の著者であり、現在、筑波大学システム情報系助教の志田洋平氏を研究分担者に加え、この作業を進める。これまでの方法では、電気抵抗の値は想定している地域の中で相対的にしか決めることができないため、異なる都市の間の抵抗値やポテンシャルの値を比較することができなかった。人流データから局所的に抵抗値を推定する方法を幾つか試しており、今年度中には新たな抵抗値の定義を確定できる見込みである。これによって、異なる都市間の比較ができるようになるだけでなく、例えば、災害の発生によって交通インフラに障害が生じたときの人流変化のシミュレーションが可能となる。また、都市の渋滞を解消するための方法や新たな交通インフラの設計などにも応用可能な人流シミュレータを構築する基盤となる。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)