Project/Area Number |
23K23010
|
Project/Area Number (Other) |
22H01742 (2022-2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25030:Disaster prevention engineering-related
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
馬場 俊孝 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (90359191)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石村 大輔 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (00736225)
蒋 景彩 徳島大学, 環境防災研究センター, 教授 (10284308)
中井 健太郎 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (60402484)
上野 勝利 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (70232767)
近貞 直孝 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震津波防災研究部門, 主任研究員 (90318197)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
|
Keywords | 非地震性津波 / 地盤崩壊現象 / 海底微地形調査 / 数値解析 / 亀磯 |
Outline of Research at the Start |
近年,海岸付近の比較的平坦な地盤が崩壊して海に突入し,大津波が発生する事例が相次いだ.この現象は地震を伴わない非地震性津波に分類され,揺れが弱いため「強く揺れたらすぐ高台に避難」が通用しない厄介なタイプの津波である.2011年東北地震以降,さまざまな津波対策が日本各地で講じられているが,非地震性津波への対策は十分でない.本研究では徳島県小松島沖亀磯を主なターゲットとして,海底調査,土質実験,数値シミュレーションで地震による臨海部の崩壊メカニズムを解明する.さらに,誘発津波の予測精度向上を通じて,防災対策の高度化に資する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
非地震性津波の危険性は日本でも指摘されているものの,対策は十分ではない.関連する事象として徳島県小松島の近海の小島であった「亀磯の伝承」がある.この亀磯は地震によって水没し,非地震性津波を発生させた可能性がある.本研究では亀磯をターゲットに変動地形学・地盤工学・津波工学が連携する学際的研究を実施する.より具体的な目的は,①亀磯周辺の地形を初めて詳細に調査すること,②遠心場土質実験装置に再現した臨海地盤に急激な水位変動を与えることにより,水圧変動による臨海地盤の崩壊パターンを明らかにすること,③ボーリングデータに基づいた信頼性の高い地盤モデルと最先端の地盤変動シミュレーションにより,臨海地盤の変動メカニズムを解明すること,④臨海地盤の崩壊に関連する津波モデリングに高度な物理(非静水圧効果)を導入し,津波予測を高度化することである. 今年度は,小松島沖亀磯の水没メカニズム解明を目的とした調査を実施した.マルチナロービーム測深機を用いて,水平分解能1m未満という超高精細な海底微地形データを取得した.その調査データから水深10m程度に過去の海面位置を示していると思われる平坦な地形面を確認した.つまり,時期やメカニズムはまだ不明だが,亀磯付近は海面に対して10m程度沈降している可能性があることが分かった.また,揺れと津波による地盤崩壊メカニズムの解明のための遠心場実験の準備と試行を行った.最先端の地盤解析総合プログラムを用いた解析では,パラメタ設定に必要となる情報を入手し,対象地盤をモデル化した.津波解析においては,最新のグリーンレーザデータを用いて高分解能な解析モデル作成した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた海底地形調査を無事に実施でき,取得データの品質も良好であった.地盤実験では試実験により,本格実験の目途がついた.数値解析の準備も予定通り進捗した.おおむね順調に進展していると判断される.
|
Strategy for Future Research Activity |
取得した亀磯周辺地域の超高精細な海底微地形データを変動地形学の知見を用いて,さらに深い解釈を行う.揺れと津波による地盤崩壊メカニズムの解明を目的とした遠心場実験を実施するとともに,最先端の地盤解析総合プログラムを用いた数値解析を行う.津波解析においては,土石層と海水層の二層からなる地盤崩壊-津波連成モデルの高度化を進める.
|