Project/Area Number |
23K23026
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Project/Area Number (Other) |
22H01758 (2022-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2022-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26010:Metallic material properties-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石元 孝佳 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (50543435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RiveraRocabado DavidSamuel 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 特任助教 (00865298)
兼松 佑典 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (10765936)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
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Keywords | 金属ナノ粒子 / 量子効果 / 水素ダイナミクス / CPLB法 / 重水素効果 |
Outline of Research at the Start |
不均一場での水素の物性や反応性を解析するには“金属ナノ粒子の不均一な電子状態”と“水素の量子効果”の両者を同時に考慮する必要があるが、既存の計算手法の単純な適用は困難である。本申請では、申請者が独自に開発した平面波局在基底混合電子状態計算(CPLB)法をさらに高度化させ、CPLB法を用いて金属ナノ粒子表面近傍での水素の挙動や化学反応を解析することで、不均一場での水素科学に関する新概念を創出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
水素の量子効果は、金属ナノ粒子中で特異に発現する物性や反応性に深く関わっており、金属ナノ粒子の不均一な表面近傍に吸蔵・吸着した水素のダイナミクスや反応機構の詳細を解明することが基礎科学の深化や革新的な触媒開発にとって重要である。実験での直接観測が困難な水素に対し、計算科学的アプローチは有効な手段であるが、不均一場での水素の物性や反応性を解析するには“金属ナノ粒子の不均一な電子状態”と“水素の量子効果”の両者を同時に考慮する必要がある。ところが、これらの取り扱いは大規模化と高精度化という背反関係にあり、既存の計算手法の単純な適用は困難である。これらの課題を克服するため、本研究では申請者が独自に開発した平面波局在基底混合電子状態計算(CPLB)法の改良を進めている。2023年度は、申請者が独自に開発した平面波局在基底混合電子状態計算(CPLB)法を高度化させるために、昨年度の構造最適化アルゴリズムの実装に加え、振動解析アルゴリズムの実装に取り組んだ。まず、単純なモデル系について、CPLB法の振動解析計算を実行し、正常にプログラムが動作していることと、妥当な値を出力していることを確認した。その後、金属表面への、HおよびDの吸着状態について振動解析計算から得られるゼロ点エネルギーを考慮し、前年に解析したPt表面での結果と比較検討を行った。その結果、HおよびDの安定吸着サイトがPtとPdで異なることや振動計算によりより精度の高い吸着状態の解析が可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開発手法の実装については、本年度予定していた内容をクリアすることが出来た。また、振動解析が可能になったことで、自由エネルギーの算出や反応経路解析への応用が期待でき、適用領域を拡大することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の内容について研究を進める予定である。 A.平面波局在基底混合電子状態計算(CPLB)法の開発・高度化 C.Pdナノ粒子上でのH-D交換反応機構の解析 Aについては、Cの応用計算を進めるうえで不具合が生じた場合に直ちにプログラムの修正を行うことで対応する。Cについては、Pd表面へのH2O、OH、Hおよび重水素置換体の吸着エネルギー、構造変化に関するH/D同位体効果を解析する。
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