Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
申請者らは,これまでに粒界幾何学を系統的に制御した「双結晶」を用いてナノスケルでの局所力学特性の評価を行い,塑性変形に対する粒界の役割(粒界-転位相互作用)に関わる力学因子の定量化に成功した。本研究はこれらの成果を踏まえ,実用材料でしばしば問題となる固溶元素や不純物元素の粒界偏析に着目し,粒界-転位相互作用に及ぼす粒界偏析の影響を,粒界偏析種(粒界脆化元素,粒界強化元素,侵入型元素,置換型元素)と関連付けて検討するとともに,偏析粒界における電子状態,粒界エネルギー,磁気特性,弾性特性の変化などの視点から,力学試験により見出された粒界-転位相互作用と粒界偏析との因果関係を明らかにする。